[上海 26日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は小幅高。中国当局が経済を支援する意向を示したことを好感した。ただドルの上昇や中国と西側諸国との対立を受けて、週間ベースでは6週間続落となる見込み。
中国人民銀行(中央銀行)は25日、小企業や零細企業の資金調達支援を安定的に継続すると表明した。
人民銀が26日の取引開始前に設定した人民元の対ドル基準値(中間値)」は1ドル=6.5376元と前日(6.5282元)よりも94ポイント元安の水準だった。
スポット市場の元相場は6.5400元で始まり、中盤時点では前営業日終値比47ポイント高の6.5428元。
オフショア市場では6.5426元となっている。
中国・香港株式市場の相互取引を通じた外国人投資家による買いで人民元建てA株が反発していることも元相場の追い風となった。
しかし市場関係者はドル指数の上昇が元などを圧迫する可能性があると話している。
外資系銀行のあるトレーダーは「最近のドルの強さを踏まえると、元は1ドル=6.6元まで下落するかもしれない」との見方を示した。
別の国内銀のトレーダーは四半期末を迎えドル需要が高まっていることも元の重しになる可能性があると指摘した。
オンショア市場で元が中盤の水準でこの日の取引を終えれば、週間で0.5%安となる。
人民元相場の見通しを最もよく反映するとされる1年物オフショア・ノンデリバラブル・フォワード(NDF)は6.7251元と基準値に対し2.79%元安となっている。
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