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FTSEラッセル、中国国債を旗艦指数に組み入れ 10月末から

[29日 ロイター] - 株価指数を開発・算出するFTSEラッセルは29日、債券の旗艦指数であるFTSE世界国債インデックス(WGBI)に中国国債を10月末から3年かけて段階的に組み入れると発表した。

 3月29日、株価指数を開発・算出するFTSEラッセルは、債券の旗艦指数であるFTSE世界国債インデックス(WGBI)に中国国債を10月末から3年かけて段階的に組み入れると発表した。写真は人民元紙幣。台北で2010年4月撮影(2021年 ロイター/Nicky Loh)

FTSEラッセルはまた、インドとサウジアラビアのWGBIへの組み入れを検討しているほか、検討してきたマレーシアの除外を見送り、ウォッチリストから外したことを明らかにした。

中国国債はJPモルガンやブルームバーグ・バークレイズの指数に組み入れられているが、WGBIへの組み入れは影響がより大きくなる見込み。

36カ月の段階的組み入れ期間は、FTSEラッセルが昨年9月に示していた1年間よりも長くなる。HSBCによると、WGBIに追随している世界の資金は約2兆5000億ドルとなっており、中国国債の最終的な5.25%のウエートを考慮すると約1300億ドルの資金流入が見込まれる。毎月約36億ドル流入する計算になる。

プリンシパル・グローバル・インベスターズ(香港)のポートフォリオマネジャー、Binay Chandgothia氏は「世界的な視点から言えば、世界第2位の経済大国が入っていないのは(現実と)ずれていたため、同指数の包摂性データは改善する」と指摘。

「同指数の利回りもやや押し上げられる」としたが、低めの組み入れ比率で効果は限定的になるだろうと述べた。

FTSEは、決済・流動性を巡る日本の投資家の懸念を含め、市場参加者からのフィードバックを考慮し、「より保守的な実行スケジュールが適切」だと説明。

アジア太平洋(除く日本)プロダクトセールスなどの責任者Zhanying Li氏は、WGBIをフォローする投資家は他のインデックスと性質が異なり、WGBIには大規模なパッシブ投資家がいると述べた。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など日本の投資家はWGBIの最大の利用者。

アナリストは、日中間の歴史的なしこりが中国資産投資への懸念の一因になっていると指摘する。

中国国債の組み入れを巡る協議に詳しい関係者によると、日本から「心情的な」反対があったという。この関係者は、公的年金は詰まるところ国民のお金を運用しており、中国資産を運用対象とすることに一部国民が望まない可能性もあるとの見方を示した。

Li氏は、中国国債への投資に懸念を持つ投資家向けに調整したバージョンを提供することも可能と述べた。

GPIFの広報担当者は、中国国債の組み入れまである程度時間があるため、内部で対応などを検討する方針を示した。

FTSEラッセルのポリシー・ガバナンス担当責任者、クリス・ウッズ氏は「われわれは市場改革の大幅な進展について中国を称賛する」と指摘。「定期的に進展具合を再検討するとともに、市場構造の明らかな改善が分かるような改革が続くよう、中国人民銀行(中央銀行)と引き続き協力していく」と述べた。

人民銀の潘功勝副総裁は組み入れを歓迎。FTSEラッセルの発表文の中で、国際投資家への中国債券市場のさらなる開放を進めるため人民銀として積極的に努力すると表明した。

中国国債を巡る外国人投資家の保有額は2月に2兆0600億元(3187億ドル)となり、過去最高となった。

中国の10年債利回りは29日時点で3.209%と、米10年債利回りの1.7116%を大幅に上回っている。

*FTSEのコメントを追加して再送します。

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