[シドニー 7日 ロイター] - オセアニア外国為替市場の豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルは上昇。世界経済の回復加速を示す経済指標を好感し、世界貿易や資源価格の動向から影響を受けやすい豪ドルなどが買われている。
豪ドル/米ドルは0.7675米ドルと2週間ぶり高値に上昇。上値抵抗線となっていた0.7668米ドルを上抜けた。次の抵抗線は0.7745米ドルで、3月半ばの急落以前の水準に戻ることになる。
NZドル/米ドルは0.7063米ドルと、上値抵抗線の0.7070米ドルを試す展開。
各国の3月の製造業指標は、需要の増加と供給不足の広がり、物価上昇を示す強い内容だった。
国際通貨基金(IMF)は6日発表した世界経済見通しで、今年の世界の成長率予想を6%に再度上方修正した。オーストラリアの成長率予測も引き上げた。
中国の鉄鋼価格は強い需要と供給制限を背景に過去最高値を更新。これが豪州最大の輸出品である鉄鉱石の価格を支えた。
ニュージーランドでは、ANZの商品価格指数が3月に過去最高を付けた。
CBAのアナリストは、「豪ドル/米ドルは商品価格との比較ではなお、やや割安に見える」と指摘し、「適正価値の0.8300米ドル近くまで上昇するとわれわれは予想する」とした。
米長期金利が低下し、オーストラリア準備銀行(中央銀行)が2024年まで金利をゼロ近辺に維持する方針を改めて示したのを受け、債券価格も上昇。
豪10年債利回りは1.71%に低下。先週付けた1.83%を下回っており、最近のレンジの下限(1.65%)に近付いている。
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