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日経平均が3日連続の大幅安:識者はこうみる

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日連続の大幅安となった。米国株式市場で、米消費者物価指数(CPI)の強い結果を受けたインフレ警戒感から主要3指数が大幅続落した流れを引き継いだ。アジア株が軟調に推移したことも重しになった。

 5月13日、午前の日経平均株価は一時600円を超す下げを見せた。11日に900円超下げた日経平均(写真)は連日の大幅安となっており、下げ幅は3日間で1900円を超えた。都内で撮影(2021年 ロイター/Issei Kato)

市場関係者の見方は以下の通り。

<大和証券 チーフテクニカルアナリスト 木野内栄治氏>

米国の4月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は市場を大幅に上回る結果となったが、冷静に考えるべきだと考えている。そもそも季節調整でバイアスがかかりやすく、その点を踏まえて判断したい。

品目別でみると、コロナ禍でダメージを受けたレンタカー料金、航空運賃、スポーツ・イベント入場料などの上昇が目を引くが、これらリベンジ消費の恩恵は一時的とみられる。さらに、例を挙げれば、ヤンキースタジアムは観客を20%に制限して、プレミアムチケットになりやすい。こうした数値をもとに、当局がすぐに金融引き締めに動くとは考えにくいのではないか。

足元では期待インフレ率が上がる一方で、実質金利が上昇していない状態だが、過度な引き締めはないとみており、株価も落ち着きを取り戻すことになるだろう。

大幅安の背景にあるのは、CPIを受けた金利上昇懸念ではなく、需給の悪化が最も大きい。米国では17日の納税期限を前に、株式は換金売りが出やすく、需給を重いものにして下落、日本株にも悪影響を及ぼしている。納税期限を通過するまで不安定な状況が続くとみられ、ここ一両日は厳しい状態となる可能性があるものの、需給悪化要因が一巡する来週には落ち着きを取り戻すとみている。

<ニッセイ基礎研究所 チーフ株式ストラテジスト 井出真吾氏>

日本株は主体性を失っている。4月の米CPI(消費者物価指数)の強い結果はサプライズだったが、それ以前から特段の材料がない中でインフレへの警戒感から売りが売りを呼んでいた。米株の動向など外部要因に振らされやすい。

これまで世界的な金融緩和でかさ上げされてきた株価の調整だけに、調整が終わるまで反転のきっかけはつかみにくい。追加の財政政策や金融緩和の強化が打ち出されれば、目先は買いになる。ただ、とりわけ緩和拡大はバブルを助長しかねず、期待しにくい。

目先では2万7000円付近への下落が視野に入る。3万円から1割程度下げれば、ある程度は割高感は和らぐだろう。東証1部の売買代金が1週間平均3―4兆円程度ともなれば、売りが一巡したとみることも可能だ。ただ、その見極めは難しい。投資家には、しっかり下げ止まりを確認してから買うことを勧めたい。

いったん調整が終了しても、インフレ警戒感は市場にくすぶるだろう。当面は2万7000―2万9000円で方向感が定まらない相場になりそうだ。3万円回復は遠のいた印象だ。

<岩井コスモ証券 投資情報センター長 林卓郎氏>

日経平均株価は3日連続で大幅安となっており、きょうは値がさグロース株に対する売りが目立つ。時間外取引での米株先物や前日に大幅安となった台湾株をはじめとするアジア株が切り返し下値抵抗を示しているだけに、日経平均の大幅続落にはやや違和感がある。1月末の終値(2万7663円39銭=1月29日)との攻防が意識されており、これを下回ると売り圧力が強まりやすい。

行き過ぎた売りの背景には、需給の悪化があるとみている。アフターコロナの相場を見据えて、巣ごもり・DX(デジタルトランスフォーメーション)をはじめとするバリュエーションの高い銘柄は調整売りの対象となりやすい。国内ではあすSQ算出を控えていることや、相場格言の「セルインメイ(5月に売れ)」も意識されやすく、悪材料に反応しやすい。

ただ、鉄鋼株や銀行株などのバリュー株は買われているほか、企業決算を材料視した個別物色は活発化している。景気回復期待が追い風となり、機械株の一角もしっかり。値がさハイテク株の下げはきついが、全体的には悪い相場ではない。この先大幅に下げる材料も今のところ特段見当たらないため、日経平均は今の水準で下げ止まるとみている。

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