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メダル数より参加に意義、コロナ禍中で五輪の原点に=室伏スポーツ庁長官

[東京 16日 ロイター] - スポーツ庁の室伏広治長官は16日、無観客という異例の形で開催される1週間後の東京五輪について、メダルの数ではなく参加することに意義があるという原点に立ち返るべきと語った。新型コロナウイルス渦中で練習や行動を制限されてきた選手の精神面を気遣うとともに、主催者は感染状況が変われば柔軟に対応を変えていく必要があると指摘した。

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<食堂で和気あいあい、とはならず>

ハンマー投げの金メダリストでもある室伏長官はロイターとのインタビューで、コロナ渦中の開催は「アスリートの立場から言うと本当に大変だと思う」と指摘。選手村に入ってからも試合会場とトレーニング施設、部屋を行き来だけになるとし、「食堂に行っても、みんなで和気あいあいと、食堂は少しリラックスするところではあるが、たぶんそういうことにはならない。かなりストレスはあると思う」と語った。

その一方で、「ストレスの中でも、楽しみを見つけて少しでもリラックスしていただきたい。そういったことも乗り越えるのも、アスリートだと思う」と述べた。

室伏氏はハンマー投げの選手として2000年のシドニー大会以来、五輪に4回出場。2004年のアテネ大会では金メダルを獲得した。昨年10月にスポーツ庁長官に就任した。

<無観客は「すごく残念」>

スポーツ庁は数年前から東京大会に向け、学校でオリンピック・パラリンピック教育を推進してきた。その集大成として位置づけられた学校観戦プログラムは、大会の会場のほとんどが新型コロナ感染対策として無観客開催となったことから、大半が中止を余儀なくされる。

室伏長官は「正直言って、すごく残念。学校教育という観点で見ても、子どもたちに直接ライブで観てもらうことが一番わかりやすくベストだと思った。しかし無観客開催となり、残念だが仕方ない」と述べた。

無観客開催を決めるタイミングが遅かったとの批判があることについては、日々変わる感染状況の中で、柔軟に対応することが必要だったと説明。大会が始まった後でも何か不都合があれば、その都度すぐに対応するような柔軟性も必要だと語った。

<競い合うことで磨く>

室伏長官は、コロナ禍中に開催される今大会は「参加することに意義がある」という五輪の原点に戻るべきではないかと述べた。「選手は、競い合うことによって、自分の人間性、精神性を磨く。オリンピックはこれだけ大きくなったが、人間のヒューマンデベロップメントにつながるものがスポーツであるはず。これをコアにしていくべきだと思う」と語った。

その一方で、日本の陸上男子400メートルリレーは金メダルを取ることに期待を寄せた。また、ハードル、マラソン、競歩などで好成績を期待しているとした。

(宮崎亜巳、Antoni Slodkowski 編集:久保信博)

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