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FOMCこうみる:ドル高継続でも115円抜けには米金利以外の材料必要=モルガン・スタンレーMUFG 杉崎氏

[東京 4日 ロイター] -

<モルガン・スタンレーMUFG証券 エクゼクティブディレクター 杉崎弘一氏>

米連邦公開市場委員会(FOMC)ではこれまで一過性であると断言していたインフレの見通しについて「主に一時的と予想される」へと表現を弱めた。また、「パンデミックと経済の再開に関連する需給の不均衡が、一部のセクターで大幅な価格上昇の原因となっている」という一文も付け加えられ、インフレが一過性ではないとの懸念が一段階強まっていることが確認できた。

米連邦準備理事会(FRB)は引き続き、労働市場のボトルネックが解消されるにつれて、インフレが低下していくとみている。完全雇用に達していない労働市場の進展をみながら、今後の利上げパスを判断していくのだろう。

市場のプライシングで見ると、2022年に2回以上の利上げ、そこから一気に6回の利上げをし打ち止めというような織り込み方をしている。現時点でのFRBのトーンを踏まえると、完全雇用に達するのは22年後半になるという見方から、22年に1回利上げに踏み切り、ゆっくりと利上げを継続していくとみている。初回の利上げについては市場対比でみると遅くなるものの、ターミナルレート(利上げサイクルの最終到達点)は高くなるというのが、今のFRBの見方に沿った利上げパスなのではないか。

FOMCを受けてイールドカーブの形状はベアスティープとなった。7―10年ゾーンまでツイストスティープしていくのが、フェアなバリュエーションだとみている。足元の経済の強さや市場の織り込んでいるプライシングに対してFRBがハト派的だったことを市場が織り込み直すのであれば、イールドカーブはより高い成長を見込む形状になる。

強い経済が認識されており実質金利も上昇していくことから、今後もドル高基調は続いていく。また、ドルは徐々に資産性の側面を持つようになり、リスクセンチメントの改善ともに、ドル/円は上昇していく。ただ、115円を抜けるには米金利の上昇以外の大きな材料が必要となり、時間がかかるとみている。

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