[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米金融・債券市場では、 2年債と10年債利回りの逆転幅が縮小した。米連邦準 備理事会(FRB)高官が今月会合で予想される利上げ幅について、7 5ベーシスポイント(bp)を支持すると相次いで表明したことを受け 、市場で台頭していた100bp利上げ観測が後退した。 リフィニティブのデータによると、2年/10年債イールドカーブ の逆転幅は、序盤の27.6bpから15bpまで縮小 した。 逆イールドは通常、景気後退の兆しとされる。 エバーコアISIの債券ストラテジスト、スタン・シプリー氏は「 13日に発表された6月の消費者物価指数(CPI)は明らかに問題だ ったが、14日発表の7月9日までの1週間の新規失業保険申請件数( 季節調整済み)は24万4000件に増加しており、ここに来て景気減 速の兆しが見られる。FRBがソフトランディングを実現できるかどう かはまだ未知数だ」と指摘した。 新規失業保険申請件数の増加は2週連続で、2021年11月中旬 以来8カ月ぶりの高水準となった。 米連邦準備理事会(FRB)のタカ派として知られるウォラー理事 とセントルイス地区連銀のブラード総裁は14日、今月の会合で予想さ れる利上げ幅について、75ベーシスポイント(bp)を支持すると表 明した。 CMEのフェドウオッチによると、これらの発言が伝わると、金融 市場が織り込む100bp利上げの確率は、発言前の約86%から42 %に急低下した。 またこの日は、2年/5年債、2年/30年債、5年/10年債、 5年/30年債などイールドカーブの他の部分も同様に逆転したが、F RB高官のコメント後にその幅は縮小した。 指標となる10年国債の利回りは午後の取引で4.2 bp上昇し2.948%。2年債の利回りは3.136%で ほぼ変わらずだった。 米東部時間 価格 利回り コード 30年債(指標 16時24分 95*15.50 3.1082% 銘柄) 前営業日終 96*08.00 3.0680% 値 10年債(指標銘 16時26分 99*09.50 2.9576% 柄) 前営業日終 99*23.50 2.9060% 値 5年債(指標銘 16時26分 100*27.00 3.0651% 柄) 前営業日終 101*01.75 3.0190% 値 2年債(指標銘 16時26分 99*24.00 3.1321% 柄) 前営業日終 99*23.25 3.1440% 値 清算値 前日終値 コード Tボンド先物9月 139*18.00 140*11.00 限 Tノート先物9月 118*16.00 118*29.50 限 <ドル・スワップ・スプレッド> DOLLAR SWAP SPREADS Last (bps) Net Change (bps) U.S. 2-year dollar swap spread 27.75 5.00 U.S. 3-year dollar swap spread 6.50 3.00 U.S. 5-year dollar swap spread 0.75 1.75 U.S. 10-year dollar swap spread 7.50 0.25 U.S. 30-year dollar swap spread -25.75 -0.75 (ーからご覧ください)
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