(表を更新しました)
[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米金融・債券市場では、
米債利回りが低下した。ロシアから欧州へのガス供給が減少したほか、
米小売り最大手ウォルマートによる通期利益見通しの下方修正
を受けて米経済減速を巡る懸念が高まり、安全資産である米債に資金が
逃避した。
2・10年債の利回り格差はマイナス25.7ベーシ
スポイント(bp)と、マイナス幅をやや広げた。
2年債利回りは序盤に低下していたものの、終盤は2.
2bp上昇の3.057%。一方、10年債利回りは1.
9bp低下の2.801%だった。
ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略責任者、スバドラ・ラジャッパ
氏は「エネルギー供給の不安定さを受け欧州の経済成長率の大幅減速、
または景気後退懸念の高まりを警戒するのなら、質への逃避は理にかな
っている」と指摘。「そうなれば投資資金は米債に殺到する」と述べた
。
米国みずほ証券の米国担当チーフエコノミスト、スティーブン・リ
チウト氏は、あすの連邦公開市場委員会(FOMC)声明では、政策が
経済活動をどれだけ押し下げているのかよりも、インフレが目標の2%
からどれだけ離れているのかが強調されるだろうとし、「インフレに焦
点を当て続けることは、短期金利の上昇を通じて2・10年債の金利差
逆転を一段と進める」とした。
米財務省が実施した460億ドルの5年債入札では最高落札利回り
が2.860%となった。ラジャッパ氏によると需要はまずまずだった
という。
28日には380億ドルの7年債入札が実施される予定。
3カ月物財務省短期証券と10年債の利回り格差
は27.1bpに縮小。7月1日時点では118.51bpだった。
ロシア国営ガスプロムは25日、ロシアと欧州を結ぶ主
要ガスパイプライン「ノルドストリーム1」について、タービン1基を
追加的に停止させるため、供給量が減少すると表明した。
30年債利回りは2.6bp低下し3.024%とな
った。
物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で、期待インフ
レを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物
が2.589%、10年物が2.359%だった
。
ドル建て5年先5年物インフレスワップは2.40
4%だった。
米東部時間 価格 利回り コード
30年債(指標 17時05分 97*03.00 3.0235%
銘柄)
前営業日終 96*19.00 3.0500%
値
10年債(指標銘 17時05分 100*19.50 2.8032%
柄)
前営業日終 100*15.00 2.8200%
値
5年債(指標銘 17時05分 101*19.00 2.9002%
柄)
前営業日終 101*19.00 2.9000%
値
2年債(指標銘 17時05分 99*28.38 3.0589%
柄)
前営業日終 99*29.88 3.0350%
値
清算値 前日終値 コード
Tボンド先物9月 142*04.00 141*13.00
限
Tノート先物9月 119*27.50 119*21.00
限
<ドル・スワップ・スプレッド>
DOLLAR SWAP SPREADS
Last (bps) Net Change (bps)
U.S. 2-year dollar swap spread 23.25 0.75
U.S. 3-year dollar swap spread 8.75 0.75
U.S. 5-year dollar swap spread 0.50 1.00
U.S. 10-year dollar swap spread 7.50 0.25
U.S. 30-year dollar swap spread -24.50 1.00
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