(表のレートを更新します。)
[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米金融・債券市場では、米
債利回りが上昇した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がFR
Bの優先課題はインフレ対策であると改めて強調したことを受けた。
パウエル議長は8日、ケイトー研究所で行われた金融政策に関する
討論会に出席し、FRBがインフレ抑制に「強くコミットしている」と
表明した。
TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ゲンナジー・ゴール
ドバーグ氏は、きょうのパウエル議長の発言について「インフレを低下
させるために追加の利上げが必要だとのジャクソンホール会議での発言
と一致するものだった。これがメッセージの核心だった」と述べた。
エバンズ米シカゴ連銀総裁は8日、高すぎるインフレを抑えること
が「最優先の課題」だと述べ、利上げが景気後退につながるとは考えて
いないと語った。また、連邦準備理事会(FRB)が今月0.75%ポ
イントの追加利上げを決定することが「十分にあり得る」と述べた。[n
L4N30F3CG]
8月の米消費者物価指数(CPI)は13日に発表される。
8日に発表された米週間新規失業保険申請件数(季節調整済み、9
月3日までの週)は前週比6000件減の22万2000件と3カ月ぶ
りの低水準に改善した。FRBが政策金利を引き上げる中でも労働市場
の堅調さが浮き彫りとなった。市場予想は24万件だった。[nL4N30F2T
V]
一方、欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で政策金利を0.7
5%引き上げた。エネルギー危機を受けてリセッション(景気後退)の
可能性が高まっているにもかかわらず過去最大の利上げに踏み切ると同
時に追加利上げを示唆し、インフレとの戦いを優先させる姿勢を鮮明に
した。
指標10年債利回りは3ベーシスポイント(bp)上
昇の3.292%。8月2日に付けた4カ月ぶり低水準の2.516%
から上昇しているものの、6月14日に付けた11年ぶり高水準の3.
498%を下回っている。
2年債利回りは4bp上昇し3.491%。先週には3
.551%と2007年11月以来の高水準を付けていた。
2・10年債の利回り格差はマイナス20bp。8
月10日にはマイナス56bpだった。
物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレ
を示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物
は2.50%と2カ月ぶり低水準を付けた。
米東部時間 価格 利回り コード
30年債(指標銘 17時05分 91*05.50 3.4768%
柄)
前営業日終値 92*14.00 3.4050%
10年債(指標銘柄 17時05分 95*06.00 3.3227%
)
前営業日終値 95*21.00 3.2650%
5年債(指標銘柄 17時05分 98*20.00 3.4278%
)
前営業日終値 98*29.75 3.3600%
2年債(指標銘柄 17時05分 99*16.13 3.5118%
)
前営業日終値 99*20.00 3.4470%
清算値 前日終値 コード
Tボンド先物9月 133*26.00 134*06.00
限
Tノート先物9月 115*31.00 116*05.50
限
<ドル・スワップ・スプレッド>
DOLLAR SWAP SPREADS
Last (bps) Net Change (bps)
U.S. 2-year dollar swap spread 36.00 -1.25
U.S. 3-year dollar swap spread 11.00 -2.00
U.S. 5-year dollar swap spread 5.75 -0.75
U.S. 10-year dollar swap spread 7.00 -0.50
U.S. 30-year dollar swap spread -32.25 0.00
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