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日経平均が急落、米CPI上振れ 日銀レートチェックの報道=東京市場

[東京 14日 ロイター] - 14日の東京市場で日経平均が急落した。米国の消費者物価指数(CPI)が市場予想を上振れたことで、金融引き締めペース加速への警戒感が高まった。来週には9月米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えており、不安定な相場は続くとみられている。

 9月14日、東京市場で日経平均が急落した。写真は都内にある東京証券取引所で2020年10月撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)

一方、為替市場では海外で145円近くまでドルが上昇。その後144円台で推移していたが、日銀がレートチェックを行ったとの報道が伝わると143円台まで急落した。

日経平均は400円超安の大幅安でスタートし、一時800円超安に下げ幅を拡大した。前日までに4日続伸しており、その反動が出やすかった。米CPIの結果を踏まえ、大和証券の壁谷洋和チーフ・グローバル・ストラテジストは「市場ではインフレのピークアウトへの楽観的な思惑があったが、FRBのパウエル議長や高官らが指摘してきた通り、先行きは予断を許さない」と身構える。

米長期金利の上昇や、ハイテク株比率の高いナスダック総合の5%を超える大幅下落が、東京市場の投資家心理を冷やした。TOPIXグロース指数は約2%安、同バリュー指数は1%安と、グロース株への売り圧力が高まり、東京エレクトロンやソフトバンクグループ、ファーストリテイリングといった値がさ株が下げ、指数の重しになった。

<9月FOMCで1%利上げの市場予想も>

CPIの発表後、市場では、9月FOMCでの0.75%利上げの織り込みが進んだほか、1%の利上げ予想も浮上。引き締めペースの加速が懸念された。

米労働省が13日に発表した8月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比8.3%上昇と、伸びは7月の8.5%から縮小した。ガソリン価格が下落したものの、家賃や食品、ヘルスケア関連の価格の上昇を背景に、市場予想の8.1%は上回った。前月比では0.1%上昇。7月は横ばいだった。ロイターがまとめたエコノミスト予想は0.1%低下だった。

市場では「とりわけコアCPIの伸び加速がサプライズとなり、米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げの根拠と捉えられる内容だった」(三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジスト)との指摘が出ている。

コア指数は前年同月比6.3%上昇。伸びは7月の5.9%から加速し、予想の6.1%も上回った。前月比では0.6%上昇。7月は0.3%上昇だった。

「株のみならず、金利サイドでも一定程度『今回のCPIは弱い』という考えがあったと思われるが、見事に期待を裏切られる結果となった」と、JPモルガン証券の山本宏紀債券ストラテジストは話す。

14日の円債市場は、短中期ゾーン主導で米金利が上昇した流れが重しとなり、寄り付きから軟調推移となった。国債先物中心限月12月限は大幅反落。長期金利の指標となる現物市場の新発10年国債利回りは、3カ月ぶりに日銀の変動幅「上限」の0.25%に上昇した。

為替市場では、米国時間にドル/円が一時144円96銭と、145円に迫る上昇となった。アジア時間は144円台での足踏みとなったが、ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは「今回の米CPIは物価上昇率のピークアウトを確認する材料にはならなかったことから、当面はドル高/円安が進みやすい時間帯となる」と話す。

その後、日銀がレートチェックを行ったとの報道が午後になって伝わると、ドルは143円後半まで値を下げた。

<FOMCを控え不安定に>

20─21日にFOMCを控える中、短期間で株価が反転して上値を追うとの見方は現時点では少なく、不安定な値動きが見込まれている。FRB高官らが金融関連の発言を制限されるブラックアウト期間に入っていることも、市場の疑心暗鬼を招きやすい。GCIアセットマネジメントの池田隆政ポートフォリオマネージャーは「短期的にはリバウンドもあるとみているが、米金融引き締めの加速懸念が重しとなり、基本的にはボックス圏での値動き」との見方を示す。

SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長は、インフレ抑制のためにFRBが大幅利上げを継続するとなれば「日経平均は上方向を試すのは難しく、目先は2万7000円を割り込む展開もありそうだ」と話す。FOMCでは「政策金利予想が上方にシフトしているなら株価にネガティブになるため注意が必要」と、三菱UFJ国際投信の石金氏は指摘している。

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