[東京 18日 ロイター] -
<ピクテ・ジャパン ストラテジスト 糸島孝俊氏>
現状維持の決定に対する円安、株高の反応は想定通りといえる。株高に乗り遅れた投資家も加わり、数日間は高値もち合いとなり得る。米国株上昇の追い風が加わるようなら日経平均は2万7000円を上回る可能性もある。
一方、今回の決定は、投機筋にもう一度チャンスを与えた面もある。現状維持となったことで、先行きの政策修正への思惑は引き続きくすぶっている。米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表(2月1日)や、日銀新総裁人事への思惑から、もう一波乱あってもおかしくない。
会合結果の発表後に銀行株は、日銀のスタンス変更への思惑が冷やされて売られた。米銀決算がふるわない影響もありそうだ。ただ、バリュエーションが低く、配当利回りの魅力で買われていた側面もある。この点が米銀とは異なり、下値余地は大きくないだろう。
輸出株は円安を受けて上昇したが、中国ビジネスの先行きに対する市場の見方は割れており、今後、株価の上値を抑える可能性がある。
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