[上海 20日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場はドルに対してほぼ横ばいとなっている。投資家は国内外の金融政策の行方を見極めようとしている。米中巡る緊張の高まりで慎重ムードが広がっている。
ここ数週間に発表された米経済統計を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が長期間利上げを続けるとの観測が高まっている。それに伴いドルが上昇し、人民元が圧迫されている。
中国人民銀行(中央銀行)はこの日の人民元の基準値(中間値)を1ドル=6.8643元に設定。前営業日基準値(6.8659元)より小幅元高となった。
国内スポット市場の人民元は6.8680元で取引を開始し、中盤時点で前営業日終値比7ポイント元安の6.8668元。
人民銀行はこの日、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を据え置いた。据え置きは6カ月連続で、市場の予想通り。
市場では、米国の政策金利が7月までに5.3%をわずかに下回るでピークに達すると予想されている。
みずほ銀行のアジア為替チーフストラテジスト、ケン・チャン氏は「米国の金融政策を見極める上でFRB当局者の一連の講演と連邦公開市場委員会(FOMC)議事録に注目が集まっている」と述べた。
中金公司(CICC)は顧客向けノートで、3月の米雇用統計を前に米ドルの上昇トレンドが続く可能性が高いとし、人民元は今週6.8─6.95元の間で取引されるとの見方を示した。
中盤時点でオフショア人民元 は1ドル=6.8742元。
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