[シドニー 20日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では、豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルが買い戻され、しっかり。今週のNZ準備銀行(中央銀行)の政策決定に注目が集まっている。
豪ドルは0.6886米ドル。17日には6週間ぶり安値となる0.6812米ドルを付けた。先週は0.6%下落、200日移動平均の0.6805米ドルが主要支持線。
NZドルは1月初旬以来の安値となる0.6194米ドルまで下げた後、0.6240米ドル。200日移動平均の0.6187米ドルが主要支持線となっている。
ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、ショーン・キャロウ氏は豪ドルについて、「0.6800米ドル付近で底値を拾う動きが出て、その後上昇し、最終的には0.72米ドル、恐らくそれ以上まで上げる可能性がある」と指摘する。
3月に開催される全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、中国当局が経済成長に対してより強いコミットを示すとの見方も豪ドルを支援すると説明した。
一方、NZ中銀の22日政策会合について市場では、過去3週間の悪天候の景気への影響を踏まえ、当初予想されていたよりも小幅な利上げになるとの観測が高まっている。
キウイバンクのチーフエコノミスト、ジャロッド・カー氏は、サイクロン「ガブリエル」による被害を考慮して中銀は利上げをいったん休止すべきだと指摘。「今後の積極的な引き締めの必要性は薄れいてる」とし、「インフレ率は(予想より)低い水準でピークを迎える。世界的にインフレ圧力も弱まっている」と説明した。
ただ、市場では引き続き50ベーシスポイント(bp)の利上げ予想が大勢となっている。金利のピーク水準については、中銀が5.5%との予想値を維持するかどうかは不確かとなっている。
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