[20日 ロイター] - <外為市場> ドルが小幅安となったものの、前週末17日に付けた6週間ぶりの高 値近辺を維持した。一連の経済指標を受け、市場では米連邦準備理事会(FRB)による 金融引き締め見通しが強まっている。 ドル指数は0.2%安の103.81。それでも月間ではなお約1.8%高と なっており、昨年9月以来の月間での上昇を記録する勢い。17日には104.67と6 週間ぶりの高値を付けていた。 20日はプレジデンツデーで米市場は休場。流動性は低い。 INGの市場部門グローバル責任者、クリス・ターナー氏は「金利に関する再評価を 背景にドルは今月大きく動いたが、問題はそれがどこまで続くかだ。われわれがドルの『 修正ラリー』と呼ぶ動きはその大部分が終わったと言えるだろう」と述べた。 一方、スウェーデンクローナがアウトパフォームした。1月のコアインフレ率が上昇 したほか、スウェーデン中銀の前回の政策決定会合の議事要旨で、政策当局者がインフレ 抑制に向け追加利上げを支持していたことが明らかになった。 ユーロは対スウェーデンクローナで1.1%安の11.05クローナ、 ドルも対スウェーデンクローナで1%安の10.3405クローナとなった。 ノルデアのチーフアナリスト、トルビョルン・イサクソン氏は「スウェーデン中銀は 4月に50ベーシスポイント(bp)、6月に25bpの利上げを行うとみている」と述 べた。 ユーロ/ドルで1.0690ドルとほぼ変わらず。17日に付けた6週間 ぶりの安値1.06125ドルをわずかに上回る水準で推移した。 ドル/円は0.2%安の133.94円。17日には135.12円と2 カ月ぶりの高値を付けた。 豪ドル/米ドルは0.6%高の0.6918米ドル。ニュージーランドドル /米ドルは0.1%高の0.6249米ドル。 <ロンドン株式市場> 小幅に上昇して取引を終えた。鉱業株が堅調に推移し、コモ ディティー関連指数を押し上げた。 FTSE100種は0.1%高。節目の8000ポイントをやや上回って推 移した。中型株で構成するFTSE250種指数は横ばいだった。 スポーツ用品小売業のフレイザーズ・グループが3.1%上昇。新たな自社 株買いプログラムを開始する予定と発表した。 FTSE350種鉱業株指数は2.7%高。世界的な鉱山からの供給 障害が支援材料となったほか、銅とアルミニウムに対する中国の需要回復期待が追い風と なった。 英資源大手アングロ・アメリカンと英豪系資源大手リオ・ティントが それぞれ約4%、3%上昇した。 エクイティ・キャピタルのヘッドマクロエコノミスト、スチュアート・コール氏は、 鉱業株の上昇の大部分が「おそらく中国の経済再開に起因している」と指摘。「中国の製 造業の活動が回復すれば、コモディティーに対する需要が高まり株価に反映される」と述 べた。 包装資材のDSスミスは4.9%安と過去7カ月で最大の下げを記録。Bo fAが投資評価を引き下げた。 20日は米市場がプレジデンツデーで休場のため、欧州市場の大半はこの日、一進一 退の動きとなった。 ロンドン株式市場: <欧州株式市場> 小幅に上昇して取引を終えた。中国の需要回復期待から鉱業株の 上昇が継続した。一方、工業株やテレコム・イタリアが値下がりした。 今週予定されている一連の経済指標の発表を前にSTOXX欧州600種指数<.STOX X>は0.1%上昇した。 資源株指数は2.4%高。中国の需要回復期待や世界的な鉱山からの供給障 害を背景に工業用金属の価格が上昇した。 キャピタル・ドット・コムのシニア市場アナリスト、ダニエラ・ハーソン氏は「方向 性が定まらないなか状況見極めで足踏みしているようだ」と指摘。「米経済が想定ほど減 速していないとの経済指標をみても確信が持てず、なお消化しようとしている」と述べた 。 20日の米市場はプレジデンツデーで休場。 工業株指数が0.3%、金利に敏感なテクノロジー株指数が0.6% それぞれ下落し、STOXX欧州600種指数の上値を抑えた。 イタリアの通信大手テレコム・イタリアは2.7%安。米プライベートエ クイティ(PE)大手KKRによる固定電話部門の過半数株式の取得提案に対し、週末に 政府側の動きが見られなかったことを受けた。 ユーロ圏の主要銘柄に絞ったユーロSTOXX指数は0.1%下落した。 欧州連合(EU)統計局が20日発表した2月のユーロ圏消費者信頼感指数(速報 値)はマイナス19.0と1月のマイナス20.7から1.7ポイント上昇した。[nL6N3 50094] 欧州株式市場: <ユーロ圏債券> 域内国債利回りが約10年ぶりの高水準近辺で推移した。金融引 き締めサイクルの短期化に対する期待が後退している。 21日にはユーロ圏などの購買担当者景気指数(PMI)速報値、22日には米連邦 公開市場委員会(FOMC)議事要旨、24日には米個人消費支出(PCE)の発表を控 える中、きょうは米市場がプレジデンツデーで休場のため、商いは低調だった。 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁はドイツ紙 に対し、ECBは3月以降も利上げを継続し、今夏にはターミナルレート(政策金利の最 終到達点)に達する可能性がありが、その水準を当面維持すべきと述べた。 ドイツ10年債利回りは2.457%で横ばい。1月上旬には2011 年8月以来の高水準となる2.569%を付けていた。 ドイツ2年債利回りは1ベーシスポイント(bp)上昇の2.89%。 先週末17日には2.943%と14年ぶりの高水準を付けていた。 イタリア10年債利回りは3bp上昇の4.33%。独伊10年債の利 回り格差は186bpだった。 イタリア2年債利回りは2bp上昇の3.45%。17日には2012年 8月以来の高水準となる3.558%を付けていた。 ユーロ圏金融・債券市場: <為替> 欧州終盤 アジア市場 コード 終盤 ユーロ/ドル 1.0687 1.0700 ドル/円 134.09 134.03 ユーロ/円 143.32 143.43 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード STOXX欧州600種 464.64 +0.34 +0.07 464.30 FTSEユーロファース 1835.09 +1.66 +0.09 1833.43 ト300種 ユーロSTOXX50種 4271.18 -3.74 -0.09 4274.92 FTSE100種 8014.31 +9.95 +0.12 8004.36 クセトラDAX 15477.55 -4.45 -0.03 15482.00 CAC40種 7335.61 -12.11 -0.16 7347.72 <金現物> 午後 コード 値決め 1833.95 <GOLD/EU1 > <金利・債券> 米東部時間13時46分 *先物 清算値 前日比 前営業日 コード 終盤 3カ月物ユーロ 97.04 0.00 97.04 独連邦債2年物 105.32 -0.03 105.35 独連邦債5年物 116.14 -0.06 116.20 独連邦債10年物 134.86 -0.03 134.89 独連邦債30年物 139.32 +0.10 139.22 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日 コード 終盤 独連邦債2年物 2.898 +0.013 2.895 独連邦債5年物 2.540 +0.006 2.529 独連邦債10年物 2.470 -0.002 2.463 独連邦債30年物 2.411 -0.006 2.345
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