[シドニー 22日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では、ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)がタカ派的な姿勢を示したことを受けてNZドルが上昇した。一方、豪ドルは下落。賃金の伸びが予想を下回り、物価と賃金の上昇スパイラルを巡る懸念が後退した。
NZドル/米ドルは0.5%上昇し0.6248米ドルを付けた。その後はやや軟化して0.6224米ドル近辺で推移。オーバーナイトでは0.6%下落していた。堅調な米総合購買担当者景気指数 (PMI)データを受け、米利上げ長期化懸念が高まった。
豪ドル/米ドルは0.3%安の0.6833米ドルと、3営業日前に付けた6カ月ぶりの安値(0.6812米ドル)に近づいた。支持線は0.6804米ドル、抵抗線は0.6913米ドル。
豪ドルは特に対NZドルで軟調。0.4%下落して1.0986NZドルと約1週間ぶりの安値を付けた。
NZ中銀は22日、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ、4.75%とした。14年余ぶりの高水準となる。インフレは依然として高すぎるとし、追加引き締めを継続する見通しを示した。
NZの2年物スワップ金利は10bp上昇して5.30%を付けた。
先物市場が織り込む政策金利のピーク水準は政策発表前の5.30%から5.37%に上昇した。
一方、オーストラリア統計局が22日発表した2022年第4・四半期の賃金価格指数は前年比の伸びが3.3%に加速し、10年ぶりの高水準となったものの、市場予想の3.5%を下回った。
シティ・インデックスのアナリスト、マシュー・シンプソン氏は「賃金の伸びは依然として消費者物価指数(CPI)の半分以下で、豪中銀が懸念する賃金・物価スパイラルにはほど遠い」と述べた。
豪3年債利回りは10bp低下の3.533%、10年債利回りは6bp低下の3.868%。
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