[23日 ロイター] - ユーロ圏金融・債券市場では、ここ 数週間の大幅な売りを見直す動きが出る中、国債利回りが低下した。 ユーロ圏では好調な経済指標のほか、欧州中央銀行(ECB)当局 者がインフレとの戦いは終わっていないとの発言を繰り返したことなど を背景に国債がここ数週間大きく売られ、利回りは上昇していた。 この日の取引で独10年債利回りは3ベーシスポイン ト(bp)低下の2.484%。前日は2.57%と、2011年8月 以来の高水準を付けていた。 イタリア10年債利回りは8bp低下の4.379% 。 イタリア10年債利回りの方が大きく低下したことで、独伊10年 債利回り格差は188bpに縮小。前日は196bpと 、3週間ぶりの水準に拡大していた。 INGのシニア・レート・ストラテジスト、アントワン・ブーベ氏 は独10年債利回りの動きについて「上昇を続けるための新たなタカ派 的な要素が見当たらなかった」と述べた。 欧州連合(EU)統計局がこの日に発表したユーロ圏の1月の消費 者物価指数(HICP)改定値は前年比上昇率が8.6%で、速報値の 8.5%から小幅上方修正。エネルギー、食品、アルコール、たばこを 除外した、いわゆるコアインフレ率(前年比)も5.2%から5.3% に上方修正された。 SEBの欧州金利戦略部門責任者、Jussi Hiljanen氏は、ユーロ圏 国債利回りの水準はあたかもピークに近づいているとの見方を反映した ようだったとし、この日の動きは「テクニカルな調整」だった可能性が あるとの見方を示した。 独2年債利回り1bp低下の2.906%。前日は2. 971%と、2008年以来の高水準を付けていた。1月半ばからは5 0bpを超えて上昇している。 イタリア2年債利回りは5bp低下の3.516%。 <金利・債券> 米東部時間12時1 6分 *先物 清算値 前日比 前営業日 コード 終盤 3カ月物ユーロ 97.08 +0.01 97.07 独連邦債2年物 105.34 +0.02 105.32 独連邦債5年物 116.08 +0.09 115.99 独連邦債10年 134.66 +0.34 134.32 物 独連邦債30年 139.12 +1.52 137.60 物 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日 コード 終盤 独連邦債2年物 2.909 +0.005 2.927 独連邦債5年物 2.549 -0.021 2.576 独連邦債10年 2.480 -0.035 2.514 物 独連邦債30年 2.424 -0.064 2.413 物 (ーからご覧ください)
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」