[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米金融・債券市場では、2 年債利回りが10年債利回りを上回る「逆イールド」が加速し、マイナ ス幅は40年超ぶりの水準に拡大した。パウエル米連邦準備理事会(F RB)議長が議会証言で、FRBが一段と積極的に利上げを進める可能 性を示唆したことに反応した。 パウエル議長は7日、上院銀行委員会で行った証言で、最近発表さ れた堅調な経済指標を受け、金利を従来の想定以上に引き上げる必要が ある公算が大きく、入手される情報「全体」がインフレ抑制に向け一段 の厳しい措置が必要であることを示唆すれば、より大幅な措置を講じる 用意があると表明した。 インディペンデント・アドバイザー・アライアンスの最高投資責任 者、クリス・ザッカレリ氏は「金利が一段と上昇し、より長期間その水 準にとどまるという観測は株や債券にとり逆風になる」とし、「多くの 市場参加者がその可能性を想定していたものの、指標からそれを予測す るのと、パウエル議長から実際に聞くのは異なるだろう」と述べた。 短期ゾーンの利回りが上昇する一方、長期ゾーンの利回りは低下。 終盤までに指標10年債利回りは1.9ベーシスポイント (bp)低下の3.964%。 2・10年債の利回り格差はマイナス102.7bp と、逆イールドは1981年9月以来の水準に深まった。逆イールドは 景気後退のサインとされる。 30年債利回りは3.3bp低下の3.879%。 米財務省が実施した400億ドルの3年債入札に対する 需要は堅調だったもようで、最高落札利回りは4.635%、応札倍率 は2.73倍だった。 10日に発表される2月の米雇用統計に注目が集まる。ロイターの エコノミスト調査によると、非農業部門雇用者数は20万3000人増 となる見通し。 金利先物市場では、21─22日の連邦公開市場委員会(FOMC )で0.50%ポイントの利上げが決定される確率が50%超織り込ま れた。 米東部時間 価格 利回り コード 30年債(指標 15時14分 95*16.00 3.8803% <US30YT=RR 銘柄) > 前営業日終 94*31.00 3.9120% 値 10年債(指標銘 15時14分 96*05.50 3.9696% <US10YT=RR 柄) > 前営業日終 96*02.00 3.9830% 値 5年債(指標銘 15時14分 98*20.00 4.3096% 柄) 前営業日終 98*25.75 4.2690% 値 2年債(指標銘 15時13分 99*09.25 5.0063% 柄) 前営業日終 99*15.88 4.8940% 値 清算値 前日終値 コード Tボンド先物3月 124*00.00 123*19.00 限 Tノート先物3月 110*16.50 110*18.00 限 (ーからご覧ください)
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