(表中のレートを更新しました)
[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米金融・債券市場では、2
年債利回りが10年債利回りを上回る「逆イールド」が加速し、マイナ
ス幅は40年超ぶりの水準に拡大した。パウエル米連邦準備理事会(F
RB)議長が議会証言で、FRBが一段と積極的に利上げを進める可能
性を示唆したことに反応した。
パウエル議長は7日、上院銀行委員会で行った証言で、最近発表さ
れた堅調な経済指標を受け、金利を従来の想定以上に引き上げる必要が
ある公算が大きく、入手される情報「全体」がインフレ抑制に向け一段
の厳しい措置が必要であることを示唆すれば、より大幅な措置を講じる
用意があると表明した。
インディペンデント・アドバイザー・アライアンスの最高投資責任
者、クリス・ザッカレリ氏は「金利が一段と上昇し、より長期間その水
準にとどまるという観測は株や債券にとり逆風になる」とし、「多くの
市場参加者がその可能性を想定していたものの、指標からそれを予測す
るのと、パウエル議長から実際に聞くのは異なるだろう」と述べた。
短期ゾーンの利回りが上昇する一方、長期ゾーンの利回りは低下。
終盤は指標10年債利回りは1.5ベーシスポイント(b
p)低下の3.968%となった。
2・10年債の利回り格差はマイナス105.3bp
と、逆イールドは1981年8月以来の水準に深まった。逆イールドは
景気後退のサインとされる。
30年債利回りは3.7bp低下の3.875%。
米財務省が実施した400億ドルの3年債入札に対する
需要は堅調だったもようで、最高落札利回りは4.635%、応札倍率
は2.73倍だった。
10日に発表される2月の米雇用統計に注目が集まる。ロイターの
エコノミスト調査によると、非農業部門雇用者数は20万3000人増
となる見通し。
金利先物市場では、21─22日の連邦公開市場委員会(FOMC
)で0.50%ポイントの利上げが決定される確率が60%超織り込ま
れた。
物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で、期待インフ
レを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物
が2.617%、10年物が2.388%だった
。
30年債(指標銘 17時05分 95*18.00 3.8767%
柄)
前営業日終 94*31.00 3.9120%
値
10年債(指標銘 17時05分 96*05.50 3.9696%
柄)
前営業日終 96*02.00 3.9830%
値
5年債(指標銘柄 17時05分 98*19.25 4.3150%
)
前営業日終 98*25.75 4.2690%
値
2年債(指標銘柄 17時05分 99*08.75 5.0148%
)
前営業日終 99*15.88 4.8940%
値
清算値 前日終値 コード
Tボンド先物3月 124*00.00 123*19.00
限
Tノート先物3月 110*16.50 110*18.00
限
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