(表のレートを更新します。) [ニューヨーク 13日 ロイター] - 米金融・債券市場では、 米銀シリコンバレーバンク(SVB)の経営破綻を受け来週の米連邦公 開市場委員会(FOMC)で大幅利上げが決定されるとの観測が後退し たことで、短期債を中心に利回りが急低下した。安全資産としての国債 に買いが入ったことも価格上昇(利回り低下)につながった。 2年債利回りは終盤の取引で53.1ベーシスポイント (bp)低下の4.057%。一時は昨年10月以来初めて4%を割り 込んだ。1日の下げとしては1987年10月の「ブラックマンデー」 以来の大きさとなる見込み。過去3営業日の低下幅は96bpと、19 87年10月以来の大きさとなった。 10年債利回りは17bp低下の3.524%。一時 は3.418%と、2月3日以来の低水準を付けた。 2年債と10年債の利回り格差はマイナス54.7 0bp。終盤の取引ではマイナス58.10bp。 シリコンバレー銀行の破綻がより広範な金融危機を引き起こす恐れ があったため、米当局は12日に銀行システムの信頼性を高める緊急措 置を発動した。 チュリッヒ保険グループ(スイス)のチーフ・マーケット・ストラ テジスト、ガイ・ミラー氏は「米連邦準備理事会(FRB)はサーキッ トブレーカーを設置し、迅速かつ正しい介入を行った」と指摘。ただ「 景気後退(リセッション)のほか、債務不履行(デフォルト)増加に直 面する中、リスクはまだ残っている」とし、「FRBと欧州中央銀行( ECB)は利上げを継続しているが、現時点ではFRBが一段の措置に 動くとは思えない」と述べた。 米金利先物は、FRBが来週の会合で決定する利上げの幅が0.2 5%ポイントになる確率が69%であることを織り込む水準にある。利 上げ停止の確率は30%以上。シリコンバレー銀行の破綻前は0.50 %ポイントの利上げが見込まれていた。 現時点で金利先物が見込むターミナルレート(政策金利の最終到達 点)金利は4.8%。先週は5.5─6%だった。 ゴールドマン・サックスは、危機的な状況を踏まえFRBは来週の 会合で利上げを見送ると予想。この日の短期債利回りの大幅な低下につ ながった。 チーフエコノミストのヤン・ハツィウス氏が率いるゴールドマンの アナリストは「FRBが5月、6月、7月のFOMCで0.25%ポイ ントの利上げを決定するとの予想は変えていない。ターミナルレートは 5.25─5.5%と予測しているが、そこに至るまでの道筋にはかな りの不透明感がある」としている。 米東部時間 価格 利回り コード 30年債(指標銘柄 17時05分 98*24.00 3.6943% ) 前営業日終値 98*20.50 3.7000% 10年債(指標銘柄 17時05分 99*20.00 3.5449% ) 前営業日終値 98*12.50 3.6950% 5年債(指標銘柄) 17時05分 101*13.75 3.6818% 前営業日終値 100*06.75 3.9530% 2年債(指標銘柄) 17時05分 101*04.38 4.0158% 前営業日終値 100*02.13 4.5880% 清算値 前日終値 コード Tボンド先物3月 130*04.00 128*01.00 限 Tノート先物3月 114*04.50 112*20.00 限 <ドル・スワップ・スプレッド> DOLLAR SWAP SPREADS Last (bps) Net Change (bps) U.S. 2-year dollar swap spread 21.75 -5.00 U.S. 3-year dollar swap spread 11.75 -1.25 U.S. 5-year dollar swap spread 5.75 1.00 U.S. 10-year dollar swap spread 0.25 1.75 U.S. 30-year dollar swap spread -43.50 -0.25 (ーからご覧ください)
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