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[シドニー 16日 ロイター] - 豪連邦統計局が16日発表した2月の雇用統計は、就業者数が前月比で大幅に増加し、失業率も約50年ぶりの低水準となった。雇用市場が依然逼迫している可能性が示された。
就業者数は前月比6万4600人増加。市場予想(4万8500人増)を大きく上回る伸びを示した。1月は1万0900人減(改定値)だった。
失業率は前月の3.7%から3.5%に改善。市場予想は3.6%だった。
労働時間も3.9%増加し、経済活動の強さを示した。
フルタイム雇用者数は前月の4万3300人減に対して、7万4900人急増した。
2月の雇用統計は堅調な数字となったものの、オーバーナイトに起きた世界的な動きが影を落としている。クレディ・スイスを巡る混乱で融資条件の引き締めが世界的な景気後退を加速させるとの懸念が強まり、オーストラリア準備銀行(中銀)による追加利上げ観測は後退した。
強い雇用統計の後、豪ドルは0.6635米ドルとほぼ動かず、3年債先物は97.19と8月上旬以来の高値を維持した。
統計局の労働部門責任者ビョーン・ジャービス氏は、2月の好調な雇用状況は1月に離職して2月に再就職する人数が通常より多かったことが要因だと指摘。「基調的な雇用の伸びは2022年の大半で見られた水準と比較すると鈍化しているが、依然として長期的水準に近いペースで増えている」と述べた。
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