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金利上昇しても保有資産がマイナスになる可能性低い=黒田日銀総裁

日銀の黒田東彦総裁は16日、参院・財政金融委員会で、保有国債を時価評価していないため、金利が上昇しても保有資産がマイナスになる可能性はきわめて低いと述べた。写真は、2023年2月23日にインド・ベンガル―ルでG7後に会見する黒田総裁。(2023年 ロイター/Samuel Rajkumar)

[東京 16日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は16日、参院・財政金融委員会で、保有国債を時価評価していないため、金利が上昇しても保有資産がマイナスになる可能性はきわめて低いとの考えを示した。浅田均議員(日本維新の会)の質問に答えた。

将来的に出口戦略を進める際の日銀の財務面への影響について黒田総裁は、米連邦準備理事会(FRB)が出口戦略では金融機関が預けている預金への支払利息が多くなり米連邦政府に剰余金を納付できなくなると公表していることに触れ、「日本のQQE(量的・質的金融緩和)も同様の傾向があることは確かだ」と述べた。

ただ、出口の局面では景気・物価の好転で国債の金利が上昇していくことが想定されると指摘。日銀の保有国債の平均残存期間は7年程度でFRBに比べて短く、国債の償還が進めばそのたびに金利の高い国債に入れ替わるため「(日銀の損益が)赤字になる可能性はあるが、金融情勢によってさまざまなことが起こり得る」との見方を示した。

(和田崇彦編集:田中志保)

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