[パリ 11日 ロイター] - 台湾の電池メーカー、輝能科技(プロロジウム・テクノロジー)の幹部らは11日、本拠地台湾以外での事業展開を目的に、フランスでの新たな大型設備投資と、事業拡大資金の調達に向けた株式上場を目指す意向を表明した。
プロロジウムは2030年までに52億ユーロ(57億ドル)を投じて仏北部ダンケルクにギガファクトリーを新設する。同社にとって初の国外拠点かつ最大規模となる。
米中政府間の緊張が高まる中で台湾が焦点になっていることを背景に、同社は長期的に運営が維持できる海外拠点を設けることを狙っている。
創業者で最高経営責任者(CEO)のビンセント・ヤン氏は記者団に対し、「政治的な問題を理由に当社の取締役会は台湾での生産能力をあまり大幅に拡大したくない。わが社はもはや台湾企業ではない」と強調した。
フランス工場は2026年末までに操業を開始する予定で、翌年には量産態勢に移行する見通し。同工場では、現在大半の電気自動車(EV)に搭載されているリチウムイオン電池と比べて大きな利点を持つ新しい全固体電池などを生産する。
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