(表を更新しました)
[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米金融・債券市場で
は、指標で労働市場が堅調に推移していることが示され、国債利回りが
上昇した。一方、短期証券(Tビル)利回りは、共和党のマッカーシー
下院議長が債務上限を巡る政権側との協議で一定の進展があったと表明
したことを受け、大きく低下した。
マッカーシー下院議長はこの日、深夜に及んだ債務上限協議で一定
の進展があったとし、解消されていない問題に24時間体制で取り組む
よう共和党の交渉チームに指示したと表明。バイデン大統領もその後、
債務上限を巡りマッカーシー氏と生産的な会話を行ったとし、交渉担当
者は同日午後も協議を続けていると明らかにした。[nL6N3
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これを受け、債務上限を巡る合意が得られなければ政府が資金繰り
に行き詰まる「Xデー」とされる6月1日に償還を迎える6カ月物Tビ
ルの利回りは7%を超える水準から、6%を下回る水準に
急低下した。
アクション・エコノミクス(サンフランシスコ)のグローバル債券
担当マネジング・ディレクター、キム・ルパート氏は「債務不履行のリ
スクで短期証券は大きな打撃を受けている」としながらも、「米国が崖
から転げ落ちるようなことはない。国債を支えるポジティブな要素はネ
ガティブな要素よりも多い」と述べた。
財務省が実施した350億ドルの7年債入札は、最高落札利回りが
3.827%と、入札前取引を0.5ベーシスポイント(bp)以上、
下回った。
アクション・エコノミクスのルパート氏は、安全資産に対する需要
が入札の下支えになっているとし、「債務上限問題は国債入札の大きな
マイナス要因になっていない」と述べた。
この日発表の米経済指標では、5月20日までの1週間の新規失
業保険申請件数(季節調整済み)が前週から4000件増加し、22万
9000件となった。ロイターがまとめたエコノミスト予想は24万5
000件だった。前週分は下方改定された。
市場では26日に発表される4月の個人消費支出(PCE)価格指
数が注目されている。
2年債利回りは16.1bp上昇の4.504%。10
年債利回りは9.2bp上昇の3.812%。2年債と1
0年債の利回り格差はマイナス69.4bp。
物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレ
を示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、10年物
が2.259%、5年物が2.581%。
米東部時間 価格 利回り コード
30年債(指標 17時05分 93*18.00 3.9953% <US30YT=RR
銘柄) >
前営業日終 94*02.00 3.9650%
値
10年債(指標銘 17時04分 96*10.00 3.8232% <US10YT=RR
柄) >
前営業日終 97*05.00 3.7190%
値
5年債(指標銘 17時05分 98*21.75 3.9183%
柄)
前営業日終 99*14.38 3.7470%
値
2年債(指標銘 17時05分 99*14.63 4.5371%
柄)
前営業日終 99*26.38 4.3430%
値
清算値 前日終値 コード
Tボンド先物6月 125*17.00 126*18.00
限
Tノート先物6月 112*20.00 113*13.50
限
<ドル・スワップ・スプレッド>
DOLLAR SWAP SPREADS
Last (bps) Net Change (bps)
U.S. 2-year dollar swap spread 20.00 -1.50
U.S. 3-year dollar swap spread 12.00 -1.50
U.S. 5-year dollar swap spread 9.50 2.75
U.S. 10-year dollar swap spread 2.00 1.25
U.S. 30-year dollar swap spread -42.00 0.25
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