[東京 26日 ロイター] - 日銀が26日公表した4月の企業向けサービス価格指数は108.6で、前年比1.6%上昇した。指数は2000年10月(108.6)以来の高水準。人流の回復などで「宿泊サービス」が大きく伸びた。前月比では0.2%上昇した。
単月の前年比上昇は26カ月連続。「諸サービス」、「リース・レンタル」、「不動産」、「情報通信」などが指数を押し上げた。
指数の押し上げに最も寄与したのは「諸サービス」。中でも「宿泊サービス」が前年比37.0%上昇した。観光需要喚起策「全国旅行支援」やインバウンド回復もあり、需要が堅調だった。このほか「洗濯」は光熱費の上昇、「土木建築サービス」は公共工事における技術者単価の上昇がそれぞれ影響した。
「リース・レンタル」は、レンタカーで管理費上昇を反映した値上げがみられた。「情報・通信」ではSE職やヘルプデスク人員など人件費の上昇、危機管理費の上昇、セキュリティ対策費用を価格転嫁する動きがあった。
公表している146品目のうち、前年比で上昇したのは97品目、下落は21品目。日銀の担当者は、国際商品市況や海運市況の動向、人件費上昇の動きなどの影響を引き続き注視していくとしている。
3月の企業向けサービス価格指数は前年比1.7%上昇、前月比0.6%上昇だった。
(杉山健太郎 編集:田中志保)
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