[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米財務省が15日発表した1月の対米証券投資統計によると、海外勢の米国債保有額は7兆4020億ドルとなり、前月の7兆3180億ドルから増加した。増加は3カ月連続。
1月に公表された指標が景気減速の兆しを示す中、米連邦準備理事会(FRB)の引き締めサイクルが終わりに近づいているとの見方から、利回り低下が続いたことが背景。
ただ、前年同月比では3.3%減少した。
1月の米10年債利回り月初時点の3.792%から月末には3.529%まで低下した。昨年10月には15カ月ぶりの高水準となる4.338%を付けていた。
海外勢の買いは引き続き、日本が主導。保有額は1兆1040億ドルで、昨年12月の1兆0760億ドルから増加した。日本は昨年、円防衛のため数カ月にわたり保有を減らしていた。
保有額2位の中国は12月の8671億ドルから8594億ドルに減少し、2010年5月(8437億ドル)以来最低となった。減少は6カ月連続。中国も対ドルで下落した人民元を支えるため米債を売却している。
取引ベースで見ると、海外勢は1月に509億ドル買い越した。買い越しは9カ月連続。昨年12月は199億8000万ドルの買い越しだった。
その他の資産クラスでは、米国株が275億2000万ドルの売り越し。前月は549億8000万ドルの買い越しだった。
米社債は24億2000万ドルの買い越し。前月は143億8000万ドルの買い越しだった。買い越しは13カ月連続。
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