[東京 31日 ロイター] - 厚労省が31日発表した4月の有効求人倍率は1.23倍と、前月に比べて0.01ポイント上昇した。総務省が発表した4月の完全失業率(季節調整値)は2.5%で、前月(2.6%)から0.1ポイント改善した。
有効求人倍率は4カ月連続で上昇した。2020年4月以来2年ぶりの水準に持ち直してきたが、2019年が1.5─1.6倍台で推移していたことを踏まえると、新型コロナウイルス感染症の影響は残っている。
有効求人倍率は仕事を探している求職者1人当たり、企業から何件の求人があるかを示す。求人、求職はともに3カ月間有効で、データは2、3、4月の状況が反映されたものとなる。
3月下旬に新型コロナ対応の「まん延防止等重点措置」が全面解除されたこともあり、4月は新規求人数が前月に比べて2.5%増加した。製造業が引き続き堅調だったほか、宿泊・飲食業で大型連休を見据えた求人の動きがあった。新規求職申込件数は同1.2%増加。ワクチンの3回目接種の進展などで求職活動が増えとみられる。
ロイターがまとめた完全失業率の事前予測は2.6%だった。
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