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クレディ・スイス問題、現時点で日本の金融システムに影響の兆候ない=全銀協会長

[東京 16日 ロイター] - 全国銀行協会の半沢淳一会長(三菱UFJ銀行頭取)は16日の会見で、スイスの金融大手クレディ・スイスの経営不安に関連し「現時点で日本の金融市場、金融システムに影響が生じるといった兆候は見られない」と述べた。

リーマンショック以降、グローバルな金融機関を中心に資本や流動性などのリスク管理の強化を進めてきていることから「足元の欧州金融機関の資本水準は総じて相応の頑健性を有している。これは本邦金融機関も同様」と理由を挙げた。

ただ、金融市場を取り巻く環境が大きく変化していることから「与信費用や業績全体への影響など個社の状況を含め、注視していくことが必要」とも付け加えた。

クレディ・スイスは、経営不安が強まり、株価が急落。スイス国立銀行(中央銀行)から最大500億スイスフラン(540億ドル)を借り入れる選択肢を行使することで、流動性を強化するための「断固とした措置」を取ると発表した。

また、米カリフォルニア州のシリコンバレー銀行(SVB)の破綻については、預金全額保護の措置が取られたこともあり、資金繰りの連鎖破綻やシステミックリスクの顕在化のおそれは低下した、との認識を示し「現時点では、グローバルな金融システム不安に陥るリスクは小さい」とした。

清水律子

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