[東京 7日 ロイター] - 日本の新型主力ロケット「H3」初号機が7日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。当初は2月17日を予定していたが、電気系統のトラブルで誤作動が起き、発射直前に中止していた。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は先月のトラブル後、原因究明を進めてきた。機体と地上設備を電気的に切り離す際、通信と電源を同時に遮断したことでノイズが発生して誤作動が起きたとみられ、時間差をつけて遮断する手順に変更するなどの対策を講じた。
H3は現在の主力ロケット「H2A」の後継機で、JAXAと三菱重工業が2014年から共同で開発。国の人工衛星などを宇宙へ輸送するほか、世界で高まる商業衛星打ち上げ需要の受注獲得に向け、2000億円余りを投じてきた。初号機打ち上げは当初20年度を計画していたが、主エンジンの開発が難航し、延期が繰り返された。
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