[14日 ロイター] 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイBRKa.Nとプライベートエクイティ(PE)の3Gキャピタルは、ケチャップで知られる米食品大手HJハインツHNZ.Nを現金232億ドル(1株当たり72.50ドル)で買収する。ハインツが14日明らかにした。
債務引き受けを含む買収総額は280億ドルと、食品業界の買収案件としては過去最大規模になるという。
買収額はハインツ株の過去最高値に19%のプレミアムを上乗せした水準。
バフェット氏は14日、CNBCに対し、バークシャーは現金120億─130億ドルを払い、普通・優先株を取得することを明らかにした。また、バークシャーと3Gキャピタルは折半出資パートナーになるとした。
14日午前の米国株式市場でハインツの株価は約20%高の72.59ドルと、買収提示額を上回った。
ただバフェット氏は、買収価格を引き上げる考えはないとしている。
アナリストの間では、ハインツの買収を契機に食品・飲料業界の再編が進む可能性があるとの見方が出ており、株式市場ではゼネラル・ミルズGIS.Nやキャンベル・スープCPB.Nなども買われた。
バークシャーはアイスクリームチェーンのデイリー・クイーンなど多様な食品会社を傘下に持ち、3Gキャピタルはバーガー・キングBKW.Nに出資している。
今回の案件は、買収を通じた成長を目指すバフェット氏と食品業界への進出拡大を狙う3Gキャピタルが手を組んだ格好だが、従来単独で買収を行ってきたバフェット氏にとって、PEとの共同買収は異例の取り組みと言える。
バフェット氏は、3Gキャピタル側が昨年12月にハインツ買収の話を持ちかけたと明らかにした。
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