[2日 ロイター] - 2010年に米メキシコ湾で起きた英BPBP.Lの大規模原油流出事故の損害賠償をめぐり、米ルイジアナ州ニューオーリンズの第5巡回区控訴裁判所は2日、賠償支払いの基準を見直し、より厳格にするよう指示した。BPの賠償負担が数10億ドル減少する可能性がある。
同裁判所は、今年3月に損害の評価方法についてニューオーリンズ連邦地方裁判所のカール・バルビエ判事が下した判断に関し、各賠償請求につき、その正当性を見直すよう求めるとともに、より厳格な基準を満たさない賠償請求については支払いを止めるように指示を出した。
BPは2012年に、原油流出事故を起因とする経済的損失について賠償することで合意している。ただ、支払いの基準が厳格でないと訴えていた。
第5巡回区控訴裁判所は、バルビエ判事が実際に損害を受けた賠償請求権者にだけ支払いが行われるよう、より範囲を狭めて命令を下す必要があるという見解を示した。
BPは当初、損害賠償を求めた集団訴訟の和解金が78億ドルになると見積もっていたが、7月に96億ドルに引き上げた。
BPは既に、賠償を含む流出事故関連の費用として420億ドル以上を計上している。
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