[ワシントン 9日 ロイター] - 第2次世界大戦におけるドイツの戦争犯罪を裁いたニュルンベルク裁判以降、行方が分からなくなっていたヒトラーの側近が書き記した日記が見つかったことが、ロイターの取材で明らかになった。
400ページに及ぶこの日記は、ナチスで幹部を務めていたアルフレート・ローゼンベルクのもので、ワシントンのホロコースト博物館による評価では、「日記はナチス時代を考察する上で極めて重要」とされている。またこの日記では、ユダヤ人や東欧の人々を虐殺するための計画についても詳細に触れられているという。
ナチスで外交政策を担う部門を担当していたほか、欧州全土でユダヤ人の芸術的・文化的資産を略奪することを指揮したローゼンベルクは、ニュルンベルク裁判で死刑判決を受け、1946年に絞首刑に処された。
日記はニュルンベルク裁判の検察官が証拠として一時的に所有していたが、裁判の後から行方が分からなくなっていた。今回の発見について、米入国・税関管理局と司法省、ホロコースト博物館は今週共同会見を開く予定で、詳細はその際に説明される。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」