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気候変動懐疑論者のスーン氏、エネルギー企業から100万ドル以上受領

煤煙を出す工場の前を通り過ぎる男性(11年3月29日、中国・寧夏回族自治区)

 【ワシントン28日ロイター時事】国際的な環境保護団体グリーンピースは28日までに、米国の気候変動懐疑論者であるウィリー・スーン氏が近年、大手エネルギー企業や石油業界団体から100万ドル(約8000万円)を超える資金を受け取っていたと伝えた。同氏は、石炭から排出される水銀の健康リスクも軽視する見解を示している。

 スーン氏はハーバード・スミソニアン天体物理学センターの天体物理学者で、米航空宇宙局(NASA)やマサチューセッツ工科大学(MIT)を含む研究団体からも資金を受け取っている。しかしグリーンピースによれば、2000年代初め以降、スーン氏はエネルギー企業からより多くの資金を受け取るようになった。

 昨年は、株式非公開のエネルギー企業コーク・インダストリーズの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるチャールズ・コーク氏の基金が、太陽の変化が気候変動に与える影響に関する研究のため、スーン氏に6万5000ドルを提供した。コークの共同オーナーであるデービッド・コーク氏は政治団体「アメリカンズ・フォー・プロスペリティー」の創設者で、保守系のティーパーティー(茶会)運動と連携して新たな大気汚染規制に反対している。

 情報公開法に基づいたグリーンピースの請求で明らかになった文書によると、スーン氏の得る資金は2002年以降、発電大手サザン社などのエネルギー企業や米国石油協会(API)からの拠出金が大半を占めるようになった。サザンは米国で最も石炭を消費している発電企業の1つだ。

 グリーンピース(米国)の調査責任者、カート・デビーズ氏は「(化石燃料による)気候変動を否定する運動は、過去20年以上にわたって大手エネルギー企業から得た資金で行われていた」と指摘し、「化石燃料マネーを受け取りながら独立独歩のふりをしているスーン博士のような科学者は、エネルギー企業の手先だ」と批判した。

 スーン氏は2003年に発表した共同論文で、20世紀の温暖化は過去何世紀にもわたる歴史上の温暖化と比較すれば異常ではないと主張、多くの気象変動論者から批判を受けた。これら批判論者によると、同氏の研究資金の5%、つまり5万3000ドルがAPIから出ていたという。

 スーン氏は、地球温暖化は太陽の変化が主因であって、石油や天然ガス、石炭から出る温室効果ガスではないと主張している。

 同氏は最近では査読(ピアレビュー=ピア、つまり他の研究者による事前の吟味や検証で、論文を学術誌に掲載する前に実施される)を経ない論文を執筆している。2007年には、北極グマは人為的な気象変動によって脅威にさらされていないと結論した共同論文を執筆したが、これも一部は石油業界からの助成金だった。

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