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地球温暖化でのカーボンシンク効果は過大評価か

煙を吐き出すインドネシアのパーム油工場(2010年8月5日、インドネシア・ジャンビ州)

 【シンガポール14日ロイター時事】科学者らは14日、英科学誌ネイチャーで、地球温暖化との闘いにおけるカーボンシンク(炭素貯蔵所)の効果は考えられているよりも小さい可能性がある、との研究結果を発表した。

 研究を行ったのは米国の北アリゾナ大学のバン・グレーニゲン氏らの科学者グループで、湿地や森林、耕地などは大量の二酸化炭素(CO2)を吸収するが、大気中のCO2の量が増えていることは気候変動を和らげる上でのカーボンシンクの効果が弱まっていることを示していると見られる、と述べた。

 これまでは、植物は成長する際にCO2を大量に取り込むため、土壌の生態系は気候変動のペースを鈍化させる役割を果たしているとされてきた。植物のCO2吸収によって、土壌中のCO2レベルも押し上げられる。

 しかし、今回の報告は、CO2の増加は亜鉛化窒素とメタンという、より温室効果の高い別の2種類のガスの土壌、水田、湿地からの放出も増やすことになるとし、「土壌の生態系が地球温暖化を鈍らせる能力は過大評価されてきたことが示唆されている」と指摘した。

 多くの植物はCO2レベルの上昇に伴いより速く成長し、大気中からより多くのCO2が吸収されるが、その効果の一部は亜鉛化窒素とメタンが増えると相殺される。バン・グレーニゲン氏らは、これによって気候変動を和らげる上でのカーボンシンクの能力がこれまで推定されていたよりも少なくとも16.6%低くなるとしている。

 これは地球温暖化のペースがこれまで考えられていたよりも速くなる可能性があることを意味しており、同氏らは気候変動の影響を調べるのに使われるコンピューターモデルを調整する必要が出てくると指摘した。

 亜鉛化窒素の温室効果はCO2の約300倍、メタンは約21倍に上るという。

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