April 25, 2012 / 8:01 AM / 7 years ago

アジアからの需要増大でゾウとサイの密猟増える=アフリカ

【キンシャサ/クルーガー国立公園(南アフリカ)24日ロイター時事】その殺りくは、急降下するヘリコプターに乗ったプロの手で行われた。ヘリのプロペラの下の光景は冷酷無残なものだった。弾丸が空から降り注ぐ中で、母は子をかばい、身の毛のよだつような金切り声があたりに響き、低木の茂みは血に染まった。射撃が終わると、そこには22頭のゾウの死骸が横たわっていた-これはコンゴ民主共和国北東部での過去最悪のゾウ狩りの一つの模様だ。

サイ密猟現場を調べる南アの監視隊員ら(2012年4月19日、南ア・ピラネスバーグ国立公園)

 コンゴ野生生物保護庁に対する国際協力のトップを務めるチバス・ムアンバ博士は「相当以前からこのようなことを目にしてきた」と話した。

 同国北東部、南スーダンとの国境近くにあるガランバ国立公園でのこの殺りくのあと、密猟者たちは象牙と生殖器の採取に取り掛かった。この残忍な略奪品は、アフリカとアジアを結ぶ「象牙の道」の一部である南スーダンやウガンダを通って密輸される公算が大きい。

 動物保護活動家らによると、アジアの人々の購買力の高まりとともに需要が増していることから、ゾウとサイの密猟が増えている。南アフリカでは1日に2頭近くの割合でサイが殺されている。狙いはその角で、角と同じ重さの金の価値よりも高い値段で取引されるという。10年前の年間密猟数を上回る数のサイが今では毎週殺されている。

 昨年当局が押収した象牙の数は過去最高を記録したが、コンゴからカメルーンに至る地域でゾウの大量虐殺が行われているため、この記録的傾向は今年も続く見込みだ。国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種としているゾウはこの地帯で今年1月だけで200頭が殺された。

 象牙取引は1980年代末に禁止され、需要の多くを占めていた日本の協力もあって、その違法取引は急減した。しかし、中国からの需要が高まり、これが数年続いた90年代半ばには、取引が増加。その後、再び減少した。野生動物取引を監視しているNGO「トラフィック」のゾウ取引情報システムのトム・ミリケンさんは、2004年以来、取引は再度増加傾向にあり、過去3年間は劇的な増え方を見せていると語った。

 その背景にあるのはまたしてもアジア、特に中国だ。同国の金需要は、その輸入量は今年中に世界最大の輸入国インドを抜くとの見方さえ出ているほどだ。装飾品としての象牙の需要は金と歩調を合わせて増加している。

 もう一つの要因は、漢方薬材料としての象牙とサイの角の需要だ。こうした漢方薬は今では中国人社会ばかりでなく、他の民族の間でも人気が高まっている。香港の漢方医師ウー・チーさんによると、象牙は肝臓がん、サイの角はいくつかのがんの治療に使われるという。

 サイの角の末端価格はキロ当たり6万5000ドル(530万円)に上昇している。これは金価格(同5万2500ドル)を大きく上回る。

 トラフィックのミリケンさんは「ゾウの保護において中国がカギとなっていることは誰もが認めるところだ」と強調した。トラフィックによると、モザンビーク北部では昨年、中国向けの128本の象牙が押収されたという。

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