for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

海氷溶解で北極圏での汚染進む=国連環境計画

氷結したアラスカ・プルドー湾での日没風景(2011年3月18日)

 【オスロ18日ロイター時事】国連環境計画(UNEP)は18日、地球温暖化による海氷の溶解を背景として拡大する、北極圏での海運や石油・天然ガス開発での地域汚染はこの溶解をさらに加速化させる可能性がある、との見解を明らかにした。UNEPはこのため、煤煙などの地域汚染物質のリスク評価が緊急に必要だとしている。煤煙は海氷を汚し、その太陽熱吸収効率を高めて、氷の溶解を促す働きがある。

 シェルやエクソン、スタトイルといった石油会社は、可能な限りクリーンな技術を使って開発していると述べている。シェルは先に、冬が近づいていることから、米アラスカとロシア・シベリアとの間にあるチュクチ海での今年の石油探査を終了すると発表した。

 しかし、海氷の近くで排出され、風による拡散がほとんどない北極海の汚染については、そのわずかな量のリスクも評価されていない。UNEPの広報担当者は石油・ガス採取現場で不要なガスを燃やす「フレア」や北極圏を通航する船舶が使用する燃料に言及して、「懸念すべき多くのことがあり、緊急に評価を下す必要がある」と語った。

 同担当者は「氷の溶解で人間の天然資源開発が増え、それがまた氷の溶解を促すという皮肉なことが起きている」と述べた。北極圏の氷は今年夏、1970年代の衛星による観察の開始以来最も小さくなり、これまでの最低記録(2007年)をさらに下回った。

 ハイレベルの政府間協議体、北極評議会(AC)の作業部会の一つ、北極圏監視評価プログラム作業部会(AMAP)のトップは「北極圏における煤煙リスクのより良い証拠を集める作業をしているところだ」と述べた。AMAPは昨年、「全ての発生源、特に北極圏での人間活動から発生する煤煙の規制が必要だ」とする報告を発表した。AMAPによると、北極圏ではシベリアとアラスカを中心に2007年までに400以上の鉱区で石油・ガス開発が行われ、未発見の石油・ガスのほとんどは海底にあると見られている。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up