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ミツバチの群れ崩壊と殺虫剤との関係、立証できず=英研究

農園に咲くマリーゴールドにとまったハチ(2011年7月18日、ベラルーシ)

 【ロンドン21日ロイター時事】英国の食糧環境研究局(FERA)とエクセター大学の研究チームは科学誌サイエンスに掲載された論文で、ミツバチの生息数減少と特定の殺虫剤使用に因果関係があるとしたフランス科学者率いるチームの研究結果に異議を唱えた。4月に同誌に掲載されたフランスチームの研究結果は、フランス政府がスイスの農業化学メーカー、シンジェンタの殺虫剤を販売禁止にするきっかけになっていた。

 フランスのルフォル農相は6月、ミツバチへの脅威が示されたことを理由に、シンジェンタの殺虫剤「クルーザーOSR」の販売認可を取り消した。

 しかしFERAなどの英国チームは、ミカエル・アンリ氏率いるフランス科学者チームの行った当初の研究結果に欠陥があると指摘。殺虫剤が個々のハチにとって有害である可能性は排除しなかったものの、殺虫剤がコロニー(ハチの群れ)全体の崩壊をもたらしている証拠はないと主張した。

 英国チームを率いた環境毒性学者ジェームズ・クレスウェル氏は「こういった殺虫剤がミツバチに与える影響を決定付ける証拠はまだない。したがって、殺虫剤の使用方針を変更するかどうか判断すべきではない」と述べた。

 アンリ氏の研究は、ハチはネオニコチノイド系殺虫剤チアメトキサムを含んだ花の蜜を吸うと死亡率が上昇すると結論した。チアメトキサムはクルーザーOSRの有効成分だ。ネオニコチノイド系殺虫剤は最も多く使用されている農業用殺虫剤の一つ。

 アンリ氏の研究では、殺虫剤がハチの群れの完全崩壊をもたらすと計測していた。しかしクレスウェル氏は、アンリ氏の研究が不適切に低い出生率を用いて、コロニーの回復する度合いを過小評価していたようだと指摘した。同氏はロイター通信に対し「アンリ氏らは、個体数が増えないコロニーを想定していたが、われわれの知る限りでは、春になって菜の花が咲くと個体数は急速に増える」と話した。

 アンリ氏の研究は発表後、この種の殺虫剤がハチに与える影響の証拠として、多くの科学者、環境保護論者、それに政策決定者から引用されてきた。ハチの個体数は現在、世界中で減少している。

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