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気候変動止められなければ1億人以上が死亡=報告書

減少した北極海の氷。黄線は過去30年平均の氷の範囲(NASA提供)(2012年9月16日)

 【ロンドン25日ロイター時事】人道団体DARAは25日、気候変動がこのまま進めば、2030年までに世界の1億人以上の人々が死に、世界の経済成長も3.2%減少するとの報告を発表した。DARAは気候変動の影響に脅かされている開発途上20カ国の政府の委託で報告をまとめた。

 報告は、温室効果ガスによる世界の平均気温の上昇で、北極などの氷の溶解、異常気象、干ばつ、海面上昇といった影響が表れ、人間やその暮らしが脅かされると指摘した。

 報告によると、気候変動と炭素集約型経済がもたらす大気汚染や飢餓、それに疾病によって毎年500万人が死亡しており、現在の化石燃料消費パターンがそのまま続けば、30年にはその数が年間600万人になる公算が大きい。その90%は開発途上国で起きるという。報告は今後30年までの死者数は1億人以上になるとしている。

 また、気候変動は世界の国内総生産(GDP)を年間1.6%(約1兆2000億ドル)減らしており、世界の気温上昇を放置すれば、これが30年には3.2%、2100年には10%を超えると報告は予想した。報告によると、世界を低炭素社会に移行させる費用は2010年代の世界GDPの約0.5%だという。

 英国の経済学者ニコラス・スターン氏は先にロイター通信に対して、気候変動の抑制、阻止、適応のための費用は世界の国内総生産(GDP)の2%に相当する投資が必要だとの見解を示した。同氏は06年の報告で、今後50年間の平均気温が2~3度上昇すれば、世界の1人当たりの消費は最大20%落ち込むと予想している。

 世界の気温は産業革命前に比べて既に約0.8度上がっている。世界の約200カ国は10年、気温上昇を2度以下に抑えることで合意したが、気候学者によると、化石燃料の燃焼による世界の温室効果ガス排出が増えていることから、この目標達成の可能性は低下しているという。

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