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WRAPUP1: ECB総裁は銀行の健全性強調、米FRB議長は沈黙
2007年9月11日 / 22:51 / 10年前

WRAPUP1: ECB総裁は銀行の健全性強調、米FRB議長は沈黙

 [ニューヨーク 11日 ロイター] トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁は11日、欧州議会経済金融委員会で、米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題のあおりで信頼感には打撃を受けたが、欧州の銀行は健全と述べた。一方、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長も講演したが問題への言及はなく、米国が海外からのファイナンスに頼っている状況について説明した。

 ECB総裁は「クレジットの損失は主要金融機関の健全性に著しく影響するほど大幅ではない」と主張。ユーロシステムは、8月初めに発生した課題に迅速かつ効果的に対処する能力を示した、と述べた。

 バーナンキFRB議長は、米景気や金利見通しには触れなかった。巨額の対外債務は米経済にとって現在、目立った重荷ではないが、経常赤字は長期的には持続不可能、との見方をあらためて強調。「米国の債務返済能力と海外投資家の米資産保有姿勢は限られているので、巨額の米経常赤字が無期限に持続することはない」などと語った。

 欧州委員会は11日、最近の市場の混乱を一部反映する形で、2007年のユーロ圏域内総生産(GDP)伸び率見通しを下方修正したほか、2008年もそれ以上の減速がみられる可能性がある、と指摘した。ただ、急激な景気悪化はない、との認識を示した。

 米サブプライム問題をめぐって欧州で最大の打撃を受けたドイツでは、シュタインブリュック財務相が下院のドイツ連邦議会で演説し「ドイツの金融市場は、現在の危機を乗り切るだけの十分な準備がある」とし、経済の見通しが圧迫される兆しはないとの見方を示した。

 ダーリング英財務相も閣議で、英経済は良好な状態にあると述べ、金融市場の混乱を乗り切ることができると強気の見方を示した。

 一方、日銀は11日に発表した「金融システムレポート」の中で、米サブプライムについて「現時点において同問題がわが国金融システムの安定性に大きな影響を及ぼすとはみられない」と指摘している。

 

 市場では、FRBが18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げすると予想されている。8月の非農業部門雇用者数が予想外に減少したことから、0.50%ポイントの利下げを予想する声も多い。

 ただ週明け10日に発言した複数のFRB当局者らの間では、米経済が直面している問題の深刻度について、認識に温度差も見られた。

 バーナンキFRB議長が市場の利下げ期待を後退させるような発言をしなかったことから、11日の市場では米国債はやや値を戻した。

 ワデル&リード・インベストメント・マネジメントのシニアバイスプレジデント、ジム・キューザー氏は「議長が持論を展開するにとどまり、何も悪い内容の発言がなかったことから、米国債は下支えられた。エコノミストの大半は利下げを予想していると思う」と述べた。

 

 *欧州議会経済金融委委員会でのトリシェECB総裁の発言要旨は[nJT8020510][ID:nJT8020510]をクリックしてご覧ください。

 

 *バーナンキ米FRB議長の講演に関するニュースは[nJT8020582][ID:nJT8020582]をクリックしてご覧ください。

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