January 24, 2010 / 2:33 AM / 10 years ago

情報BOX:米中間にくすぶる「火種」の数々

 [22日 ロイター] クリントン米国務長官は21日、中国当局などが行うインターネット規制を名指しで批判し、インターネットの自由拡大を訴えた。これがすぐに米国と中国の全面対決に発展するとは考えにくいものの、一部ですでに対立が表面化しつつあった両国間の緊張が一段と高まるとの懸念が浮上している。

 以下、米中間にくすぶる主な対立の「火種」をまとめた。

<為替レートと米国債購入>

 米国は、中国が輸出セクターを支援するために自国通貨の人民元を不当に安く維持していると批判している。中国は2008年半ばから事実上のドルペッグ制を採っているため、ドル安が進むにつれて人民元もほかの貿易相手国の通貨に対して下がる状況が続いている。

 一方の中国は、米オバマ政権が景気対策の財源として国債を増発することにより、自国が保有するドルの価値が下がる可能性を懸念する。

 中国はいまや米国債の最大の買い手となったが、米国がその国債購入を脅かすような行動にすぐに打って出るとは考えにくい。

<貿易・投資をめぐる論争>

 世界貿易機関(WTO)では現在、紛争処理小委員会(パネル)を設けて、米国が中国製タイヤに対して発動したセーフガード(緊急輸入制限)の調査を行っている。

 米中はこのほか、中国製鋼管(油井管)や中国製玩具をめぐる貿易障壁や知的財産権の侵害といった問題も抱えている。

 中国はまた、米国から国家安全保障を理由に資源投資を阻まれたとして、米国側の投資障壁を批判している。

<外交的・軍事的影響>

 いまや世界第3位の経済大国に成長した中国は、軍事面や航空宇宙分野でも台頭が目覚ましい。米国は、中国政府が国防費や防衛戦略について透明性を高めるべきだと主張する。

 また、米中はともに北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議に参加しているが、その足並みは必ずしもそろっていない。米国は北朝鮮とイランの核問題について、両国とつながりのある中国が強い圧力をかけるよう望んでいる。

 このほか、台湾問題やチベット問題に関しても、両国の主張は大きく隔たっており、軋轢(あつれき)が生じている。

<中国当局のネット検閲>

 中国政府が情報検閲を行い、ツイッターやフェースブック、ユーチューブなどの人気ソーシャルメディアを含む海外のサイトへの接続を制限していることから、同国内では米インターネット企業のビジネスもさほど振るわない。

 ネット検索世界最大手の米グーグル(GOOG.O)は今月12日、中国の情報検閲とサイバー攻撃を理由に挙げ、同国からの撤退を検討していると発表。21日には、クリントン米国務長官が中国に対してサイバー攻撃への徹底調査を要求した。

 米国が最終的に中国のインターネットを開放できるという公算はまだない。一部には、米国のこうした強硬なやり方が逆に中国側の態度を硬化させ、中国がオンラインコンテンツへの統制を一段と強化するのではとの憶測も出ている。

(ロイターニュース 原文:Ben Blanchard、翻訳:植竹 知子)

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