June 17, 2011 / 8:39 PM / 8 years ago

WRAPUP1: ギリシャが内閣改造し仏独は追加支援めぐり合意、デフォルト懸念和らぐ

  

 *パパンドレウ首相、党団結に向け党内最大のライバルを財務相に任命

 

 *メルケル独首相・サルコジ仏大統領、ギリシャ追加支援の早期実施求める考え表明

 

 *仏独、ギリシャ救済における民間セクターの自発的参加で合意

 

 *IMF、対ギリシャ追加融資を近く実施の見通し

 

 [アテネ/ベルリン 17日 ロイター] ギリシャのパパンドレウ首相は17日、中期緊縮財政法案の可決に向け内閣改造を実施し、パパコンスタンティヌ財務相の後任にエバンゲロス・ベニゼロス国防相を任命した。

 一方、フランスとドイツの首脳はギリシャ追加支援に向けた結束を示し、「ウィーンイニシアチブ」をベースとした民間部門の自発的参加を盛り込む追加支援への支持を表明した。

 パパンドレウ首相が、与党全ギリシャ社会主義運動(PASOK)内の主要ライバルであるベニゼロス氏を財務相ポストに据えた背景には、緊縮策をめぐるPASOK内の亀裂を修復し、団結を図りたいとの思惑がある。ベニゼロス氏は副首相も兼任する。 

 アナリストによると、パパンドレウ首相は当初、パパデモス前欧州中央銀行(ECB)副総裁を財務相ポストに充てることを検討していたが、パパデモス氏を説得することが出来なかった。

 

 パパンドレウ首相は内閣改造で、環境相、労働相を交代させた。欧州連合(EU)・国際通貨基金(IMF)当局者によると、両相は改革に消極的で、民営化や労働市場の規制緩和などに対する改革努力を阻害していた。新環境相には、パパコンスタンティヌ財務相が就任する。

 UBSのアナリスト、Alexander Kyrtsis氏は「ベニゼロス氏は、金融分野における実績はないが、政治的影響力が大きく、財政健全化策の実施に向け良い前兆となる可能性がある」と述べた。

 パパンドレウ首相は、新内閣に関する信任投票を21日に実施する見通し。

 ギリシャ金融市場はこうした動きを好感し、ギリシャの銀行株指数.FTATBNKは8%近く急伸。ギリシャ・アテネ株式市場の主要株価指数.ATGもおそよ4%上昇した。

 

 <無秩序なデフォルト懸念が後退>

 

 メルケル独首相とサルコジ仏大統領はこの日、ベルリンでギリシャ債務問題の解決策を協議した。焦点となっている民間セクターの関与をめぐっては、「ウィーンイニシアチブ」をベースとした民間部門の自発的参加を求めることで一致。よりソフトなアプローチを求めていたフランスやECBにドイツが歩み寄った格好となった。

 ショイブレ独財務相は、民間のギリシャ国債保有者に対し、期間7年の新債券と交換する案を提案していた。

 だがECB、欧州委員会は、「クレジットイベント(信用事由)」やデフォルト水準へのギリシャ格下げを招く恐れのある民間セクターの関与については、ユーロ圏に破滅的な影響を与えると警告。ドイツ案に反対していた。

 

 これに対し、メルケル首相は、2009年に中東欧の金融安定を目的に策定されたウィーンイニシアチブについて、ギリシャ追加救済策の「良い土台になる」と述べ、「解決は早ければ早いほど良い」と主張した。

 サルコジ大統領も「仏独両国は、できるだけ早い新プログラムの実施を望んでいる」と表明した。

 報道では、民間セクターにより多くを負担を負わせるため、ドイツが対ギリシャ追加支援パッケージをめぐる合意期限を9月に遅らせることを望んでいると伝えられていた。

 一方、欧州委員会のレーン委員(経済・通貨問題担当)は、EU・IMFの次回対ギリシャ融資が来月実施されるとの見方を示した。またユーロ圏財務相も7月11日に、ギリシャ追加支援についての決定を下す見通しとした。

 

 独仏がギリシャ追加支援をめぐり合意したことで、欧州金融市場の緊張が大幅に緩和された。

 ウェストLBの金利ストラテジスト、マイケル・ライスター氏は、独仏が結束を表明したことで、ユーロ圏は「断崖絶壁から数歩離れた」として、近く無秩序なデフォルト(債務不履行)が発生するとの懸念を後退させたと述べた。

 1年物のユーロ/ドル・ベーシススワップのスプレッドEURCBS1Y=ICAPはこの日、25ベーシスポイント(bp)に縮小した。前日は34bpと3カ月ぶりの水準へ拡大していた。同スプレッドの拡大は、銀行間のドル供給意欲の低下を表す。 

 

 <ドイツが歩み寄り>

 

 メルケル首相とサルコジ大統領は、いかなる合意についてもECBの支持が不可欠と言明した。ギリシャ国債の格付けがデフォルト水準まで引き下げられた場合、ECBがギリシャ国債を資金供給オペの適格担保として見なさず、ギリシャの銀行は資金源を断たれる恐れがある。

 一方、格付け会社のフィッチ・レーティングスは15日、ギリシャ国債の「ロールオーバー」を「一部債務不履行(restrictive default)」と見なすとする一方、格付けについては、デフォルト水準を1段階上回る「CCC」に据え置く可能性が高いとの見解を示した。

 

 ウニクレディトのユーロ圏担当チーフエコノミスト、マルコ・バリ氏は「ドイツは明らかに態度を軟化させている。これは前進で、特に解決策に当たってECBを引き入れることで合意した意義は大きい」と指摘した。その上で「とはいえ、まだ大きなハードルがある。ギリシャは緊縮財政計画を議会で通過させなければならない。欧州はロールオーバーの具体的な方法で合意しなければならないが、これは言うは易し、行うは難しだ」と述べた。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below