[東京 29日 ロイター] 住友金属鉱山(5713.T)は29日、2007年9月中間期の連結営業利益が前年比26%増の1005億円になり、過去最高益を更新したと発表した。ニッケルや銅の価格上昇や販売増が寄与した。
ただ、下期は、銅原料の購入条件悪化や在庫評価損などが予想され、同4%の営業減益を見込んでいる。
中間期の連結売上高は前年比28%増の5932億円、経常利益は同43%増の1370億円、当期純利益は同49%増の915億円だった。
海外銅鉱山が順調だったことや、銅や金価格の上昇、菱刈鉱山の一時的な増産があったことから、資源部門は55%の営業増益となった。金属・金属加工部門も、ニッケル価格の上昇や銅の増販になどにより33%増益。一方、電子材料・機能性材料部門は、数量は前年並みとなったが、原料価格上昇や販売価格低下により、液晶関連を中心に厳しく、43%の営業減益となった。
ニッケル価格は、前年上期の11.13ドル(LB)が今上期は17.75ドルに上昇。しかし、世界的なステンレス減産の影響もあり、下期は13.00ドルを前提としている。このほか、銅や金も軒並み上期より下期は価格が低下するとしている。
2008年3月期の連結業績は、売上高が前年比12%増の1兆0850億円、営業利益が同4%減の1550億円、経常利益が同4%増の2140億円とし、9月に上方修正を行った見通しを据え置いた。経常利益見通しは、ロイターエスティメーツによる主要アナリスト10人の予測平均値2256億円を下回った。
通期では、資源部門は営業増益を見ているものの、金属・金属加工部門、電子材料・機能性材料部門、その他の3部門は営業減益となる見通し。このうち、金属・金属加工部門は、精錬マージンの上昇はあるものの、銅原料の購入条件悪化で100億円・在庫評価損益で270億円の減益要因となっている。
ただ、持ち分法投資利益が700億円(前期は467億円)と増加するため、経常利益段階では増益を確保する見通し。最も増益寄与が大きいのは、PTインコ社(インドネシア)となっている。
ニッケルや銅の価格の先行きについて、中里佳明・取締役経営企画部長は会見で「9月の上方修正時から前提を変えていない。落ち着いてきているという見方だ」と述べた。非鉄金属の需要は「新興国が需要を引っ張っている。このファンダメンタルズは大きく変わらないだろう」とし、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題や米国の景気動向の影響は、現時点でそれほど大きくないとの見方を示した。
今期の設備投資は、期初予想の644億円を上回り、674億円(前期実績625億円)になる見通し。電子・機能性材料では、新商品関連で一部案件を来年度に先送りしたため、投資額が期初見込みを下回る。