April 15, 2008 / 9:25 AM / 12 years ago

再送:〔MOFウォッチャー〕外為特会の正味積立金がゼロに、急速な円高進行で

 *この記事は15日午後6時22分に送信しました。

 財務省によると、急速な円高の進行に伴って、外貨準備の評価損が外国為替資金特別会計(外為特会)の積立金とほぼ同じ額まで膨らみ、積立金が差し引き(正味)ほぼゼロにまで減少している。円高がさらに進行すれば、積立金で評価損を補えない、いわゆる「債務超過」に転じることにもなり、そうした事態が長期化すれば、負債である政府短期証券(FB)での資金調達に支障が生じる可能性も否定できないという。

 

 日本の外貨準備高は3月末で1兆0155億8700万ドルとなり、債券利息や預金金利などの運用益増や対ドルでのユーロ高などを背景に増加を続けている。

 ただ、対ドルを中心とした最近の急激な円高に伴い、円換算による評価損が急速に拡大。財務省によると、現在のドル/円相場の水準である1ドル=101円で換算した場合、評価損は約17.5兆円と06年度末の4.6兆円(評価損)から大きく膨らみ、現行の外為特会の積立金17.5兆円に並ぶ。さらに円高が進行すれば、評価損が積立金を上回り、民間企業で例えた場合の「債務超過」状態に陥ることになる。

 

 財務省によると、1円の円高で0.8─0.9兆円の評価損が発生する見込みだが、07年度の外為特会の利益(決算剰余金)から08年度中に1兆8000億円を新規に積み立てることになっており、現行水準前後で為替相場が推移するか、円安に転じれば債務超過に陥ることはない。当面は、日本の低金利環境に大きな変化はないと見られ、内外金利差による外為特会の利益も一定の水準を維持できる見込みだ。

 

 しかし、米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題に端を発した米国を中心とした信用不安の拡大や米景気後退に対する懸念は根強い。

 財務省筋によると、過去にも急速な円高の進行によって短期的に評価損が積立金を上回るケースはあったが、仮に一段と円高が進行して外為特会が債務超過に陥り、その状態が長期化すれば、外貨資産の裏づけとなっている円資金を調達しているFB利回りに上乗せ金利が求められる可能性も否定できないとの見方が出ている。

 

                        (東京 15日 ロイター)

 

 (ロイター日本語ニュース 伊藤 純夫記者;編集 石田仁志)

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