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UPDATE1: 二次的物価上昇に注意、70年代のインフレ許容的政策を教訓に=7月日銀決定会合議事要旨
2008年8月22日 / 00:44 / 9年後

UPDATE1: 二次的物価上昇に注意、70年代のインフレ許容的政策を教訓に=7月日銀決定会合議事要旨

 [東京 22日 ロイター] 日銀が22日公表した7月14─15日の金融政策決定会合議事要旨によると、この会合で交わされた物価の上昇についての議論の中で、二次的物価上昇の発生リスクに関して何人かの委員が、70年代における世界的インフレの原因となった需給ギャップの見誤りや、インフレ許容的政策を教訓にすべきと指摘した。ただ、日本では賃金抑制スタンスが続いているため、二次的物価上昇の兆しは今のところ見えないとの認識を多くの委員が示したという。

 また、7月の会合では今後、四半期ごとに日銀の景気見通しの数字を示すことが決定されたが、何人かの委員が、かえって市場を混乱させる可能性があると指摘したことも明らかになった。

 会合では景気動向について、米欧経済が減速度合いを強めるとの見通しが示された。米国に関しては住宅市場に底打ち感が見られないとの見方を共有し、個人消費についても減税効果がはく落してくれば弱まっていく可能性に注意すべきとの意見が何人かの委員から示された。欧州経済は複数の委員が先行きさらに減速する可能性があると述べた。

 7月半ばまではまだ資源価格が高騰を続けていたことから、世界的なインフレ圧力が高まっているとの認識でも一致し、何人かの委員は二次的物価上昇が起きている国では金融引き締めが十分ではないのではないかとの見方を示した。

 日本経済については、企業部門での先行き悪化を懸念する声が目立った。

 海外経済減速の影響が輸出に表れつつあるようにうかがえるため、その減速の程度に留意していく必要があるとの指摘があった。設備投資も先送りのリスクに注意が必要で、雇用・所得面についても、夏の賞与が抑制的との認識が示されたほか、限界的に労働需要が幾分減退している可能性があるとの指摘も出た。

 会合では国内の物価について時間を割いて議論したもよう。多くの委員が現在のところ二次的な物価上昇は見られないとし、この先も企業収益悪化を背景に賃金が抑制されるだろうとの見方が何人かの委員から示された。

 ただ、消費者が価格上昇に慣れてきたことや、コスト高を転嫁する企業姿勢も徐々に強まってきていることから、二次的物価上昇の兆しには常に注意すべきとの意見が出されたほか、インフレ予想を計測することは難しく、賃金に着目しつつも幅広い指標を丹念に見ていくべきとの指摘もあった。その上で何人かの委員は、70年代における世界的な高インフレの原因について、需給ギャップの見誤り、インフレ許容的な金融政策運営などが指摘されており、こうした教訓を常に念頭におく必要があると述べた。

 (ロイター日本語ニュース 中川泉記者)

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