October 29, 2008 / 9:56 AM / 10 years ago

再送:〔株式スコープ〕円高が建機各社を直撃、新興国向け・鉱山機械は引き続き好調

 *この記事は29日午後6時53分に送信しました。

   <東京市場・29日>

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  関連銘柄     |  終値  | 前日比 | PER | PBR | 利回り |

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コマツ(6301.T)     |   854円|  +41円|   3.8|  0.96|  5.15|

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日立建機(6305.T)    |   970円|  +77円|   4.3|  0.64|  4.54|

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*PER、PBRは倍。利回りは%。PER、利回りは予想値から算出。

 水野 文也記者

 [東京 29日 ロイター] コマツ(6301.T)、日立建機(6305.T)の建機大手が200

9年3月期の業績見通しについて、これまでの増益予想から一転して減益予想に下方修正

した。急速な円高が各社の収益を直撃したほか、日米欧など先進地域向けの売上高減少が

響いている。しかし、中国をはじめ新興国向けの売上高は引き続き好調なほか、資源価格

の下落にもかかわらず鉱山機械が拡大傾向を示しており、新興国向け需要が崩れなければ、

2010年3月期の販売は今期予想並みを確保する見通しだ。

 コマツは29日、09年3月期の営業利益(米国会計基準)予想を従来の3600億円

から前年比9.9%減の3000億円に下方修正すると発表した。金融問題によって加速

した世界景気低迷の影響から、日米欧の先進地域で建設機械が減少しているものの、新興

国向けが引き続き好調。さらに鉱山機械も拡大傾向にあり、数量面で257億円の増益効

果があるとしている。しかし、急激な円高がマイナスに作用し、これによって今期は60

0億円の減益要因が発生するという。

 日立建機も28日、2009年3月期の営業利益予想を従来の1090億円から前年比

13.3%減の940億円に下方修正すると発表した。欧州向けが期初予想を大幅に下回

る不振となっているほか、日米も低迷する見通し。新興国については、ロシア・CIS

(独立国家共同体)・中東・アフリカなどが伸び悩むが、中国、豪州・アジア地域がそれ

ぞれ前年比で9%増を予想するなど、全体の売上高は伸びる。懸念された資材費の高騰も

値上げで価格転嫁が進んでカバーできるが、円高によって年間で174億円のマイナス

要因を見込み、コマツ同様、下方修正を余儀なくされた。

 建機各社の収益は、円高が圧迫する構図になっている。だが、販売面に関しては建設機

械、鉱山機械は、全体で見ると増収トレンドを継続している。これまで販売増に貢献して

いた欧州向けが急速な落ち込みを示しているものの、引き続き中国をはじめとする新興国

のおう盛な需要に支えられる構図に変化がない。

 新興国の一部が伸び悩みを示している日立建機の桑原信彦専務は「潜在的なインフラ建

設のニーズが強い。買う意欲は強いがファイナンスの問題で購入できないケースもある」

と話す。

 <鉱山開発が引き続き活発、鉱山機械の需要根強く>

 

 とりわけ用途別では、鉱山機械の根強い需要増が目立ち、今後も販売拡大を見込んでい

る。原油や非鉄金属など国際金融市況の急落で、この分野の落ち込みを懸念する見方も出

ているが「鉱山開発投資は引き続き活発化している。豊富な受注残がある上、新規の受注

も入っている状況だ。たとえばロシアでは中型機械が下落傾向にあるが、鉱山機械は心配

がない」(コマツの木下憲治専務)という。コマツでは、08年度の鉱山機械の需要見通

しを年間で20─25%拡大すると想定している。

 日立建機も鉱山機械について「現状ではキャンセルが発生していない。鉱山会社は現在

の市況でも採算に乗っている様子で、計画的に投資する方向にあるようだ」(桑原専務)

としている。

 コマツの木下専務は「欧州の一段悪化の可能性に加え、米国も厳しい状況が続く。米国

の回復は2009年終わりごろになるのではないか」と予想。「全売上高の約4割を占め

る日米欧など先進地域向けが約20%減少するものの、約6割を占める新興国向けが約1

5%増加し、全体では今年度と同水準になる」と話す。

 また、日立建機の桑原専務は来期以降の建機需要の動向について「中国が落ち込まなけ

れば横ばいが想定できる。中国は四川大地震の復興対策が見込める状況だ」と語っていた。

 29日の株価は、下方修正を発表した後の日立建機が一時ストップ高に買われた。これ

に関して市場では「PER(株価収益率)が4倍台まで下落した時価は、この程度の下方

修正は織り込んだどころか、下げ過ぎとも言える。新興国向けが好調で来期が横ばい見通

しなら、修正高に向かうことが想定できる」(準大手証券情報担当者)との見方も出てい

る。

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(ロイター日本語ニュース 編集 田巻 一彦)

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