[東京 28日 ロイター] NEC(6701.T)は27日、債務超過に陥ったNECトーキン6759.Tの経営を支援するため、同社を完全子会社すると発表した。NECトーキンが2月に実施する第三者割当増資を引き受けた上で、5月末までに株式交換契約を結ぶ。NECトーキンは上場廃止になる見込み。
NECトーキンは2008年4―12月期に不採算事業の撤退で特別損失を計上し、債務超過に陥った。グループで52.35%の議決権を保有する親会社のNECは、資本増強で債務超過を解消するとともに、完全子会社によって経営基盤の安定化を図る。
NECは、NECトーキンが発行する普通株1億5200万株を1株当たり250円で引き受ける。総額380億円で、払込日は2月20日。完全子会社化の日程はあらためて協議の上で決定するが、両社は5月末までに株式交換契約を結び、NECトーキンの6月下旬の定時株主総会での承認を経て実施する。
NECトーキンは27日、2009年3月期の連結業績予想を下方修正。当期純損益の赤字が399億円に拡大すると発表した。従来予想は13億円の赤字。同社は3期連続で最終赤字となる。
NECトーキンの27日終値は、前営業日比19円安の259円。NECの終値は19円高の261円。
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(ロイター日本語ニュース 村井 令二記者)