October 28, 2009 / 7:49 AM / 10 years ago

UPDATE1: ムダ排除で財源は必ず確保、公約は実現=代表質問で鳩山首相

 [東京 28日 ロイター] 鳩山由紀夫首相の所信表明演説に対する各党代表質問が28日午後の衆院本会議で始まった。トップバッターにたった自民党の谷垣禎一総裁が民主党の財政運営を「破たんのシナリオ」と批判したのに対し、鳩山首相はムダの排除で新政策に伴う財源は必ず確保すると明言。恒久財源の乏しさをつく質問に対して、政治に対する国民の信頼回復の前に消費税増税を行う必要はないと反論した。

 

 谷垣氏が問題視したのは総選挙前から追及してきた民主党政権の財政運営と成長戦略の不透明さ。政策をトータルでみれば「景気をかえって冷え込ませることになる」と指摘。財政運営では予算の組み替えでムダを失くすとしながらも、国債増発の議論が出る状況に対し「予算はムダだらけだからこそ、それを財源に新規の恒久的な施策ができると公言したのだから、それに見合う恒久財源を示すべきだ」と質した。さらに一般会計で95兆円超と過去最高に膨らんだ2010年度予算概算要求に関連し「これでは債務残高が膨らむばかりで、破たんのシナリオだ」と述べ、「国民経済が立ち行かなくなるのは必至だ」と批判した。

 

 これに対して鳩山首相は「ムダ遣いや不要不急の事業を見直し、財源は必ず確保できると確信している」と述べ、今後の予算編成では行政刷新会議と各省で思い切った歳出削減を通じ「財源は必ず確保する」と繰り返した。

 そのうえで「恒久財源とは消費税増税を見通しているのだろうが、そのようなことを国民に強いるにはまずは国民の政治に対する信頼が回復されなければならない」と指摘。「われわれは政治に対する皆さんの信頼回復を果たすために全力を尽くす。その前に消費税増税を行う必要はない」と明言し、あらためて早期の消費税引き上げに慎重な見方を示した。

 続けて、来年度予算編成でも「新規施策を実現するために、全ての予算を組み替え新たな財源を見出すことにより、財政規律を守り国債マーケットの信認を確保することができる」とし、財政規律に配慮した経済財政運営を行っていると繰り返した。

 

 <首相「公約は必ず実現」、谷垣氏「マニフェストは羊頭狗肉」>

 

 政権発足後1カ月の政権運営について谷垣氏は「内政・外交から象徴的には日本郵政の人事に至るまで、約束違反・言行不一致ばかりが見受けられる」と指摘。民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)は、実現可能性が極めて疑わしい項目も散見され、「羊頭狗肉」と切り捨てた。さらに2010年度概算要求に関して「民主党は『高福祉・低負担』で日本が存続できると考えるのか」と追及した。

  

 これに対して鳩山首相は「(公約は)4年間の国民との契約であり必ず実現する」とし、4年後に達成されなかったと国民に思われたときには「政治家の責任を取る」と明言。

 福祉と負担のあり方では、「大きな政府・小さな政府を言う前に政治は弱い立場の人のためにある」とあらためて語った。市民活動などを政府が支援する新たな公共政策により「それほど大きな負担にならなくとも大きな幸せを享受できる社会を作ることができる」と反論した。

 そのうえで成長戦略や財政健全化のビジョンがないとの指摘に鳩山首相は「あなた方に言われたくない」と語気を強め、「こんな財政にしたのは誰なのか。旧来型の政・官・業の癒着に基づいた成長戦略とは一線を画したものをわれわれは考えていく」と語った。

 

(ロイターニュース 吉川 裕子)

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