February 24, 2010 / 3:08 AM / 10 years ago

UPDATE2: 今後、必要なら適時適切な対応講じていく=山口日銀副総裁

 [鹿児島 24日 ロイター] 山口広秀日銀副総裁は24日、鹿児島市の金融経済懇談会で講演し、経済・物価動向や金融情勢の変化などによって必要があると判断する場合に日銀は、適時適切な対応を講じていく覚悟を常に持っている、と述べた。また、生産や輸出は好調だが、国内民間需要の回復力に目立った改善がみられるまでには、もう少し時間がかかるとの見解を示した。

 

 <デフレ克服のために粘り強い貢献続ける>

 

 同副総裁は、デフレの原因は「需要の不足」との見方を繰り返した。デフレ克服のためには、需要不足への治療を粘り強く続けるとともに、デフレがデフレを呼ぶ状況を生まないために、企業マインドが萎縮しないように働きかけていくことが大切と指摘した。

 日銀の政策運営については「これからも、日本経済がデフレを克服し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰するように、粘り強い貢献を続けていく方針」としたうえで「経済・物価動向や金融情勢の変化などによって必要があると判断する場合には、適時適切な対応を講じていく覚悟も常に持っている」と決意を新たにした。

 

 <来年度設備投資計画に慎重姿勢も>

 

 国内景気については、輸出や生産がしっかりと増加を続けているのに対し、設備投資や消費などの国内民間需要は、なかなか回復力が強まってこないと指摘したうえで、「国内民間需要の回復力は、目立った改善がみられるまでに、もう少し時間がかかりそうだ」と予想した。また来年度にかけての設備投資計画についても「慎重な姿勢が表れている」との判断を示した。

  景気の先行きについては「この先は一時的にせよ、景気が持ち直す勢いが弱まってくる」としたものの、「今年の夏場以降は、わが国の景気は再び勢いを取り戻すことが期待される」と予想した。

 

 また山口副総裁は不確定要因として海外経済の展開と企業の成長期待を含めた、企業の将来展望を挙げ「将来への悲観的な見方が強まると、支出活動が必要以上に低下してしまう」と警告し、企業の成長期待を引き上げていくことが重要と指摘した。

 

 <企業・家計の物価観、大きく動いていない>

 

 物価見通しについては「今後も景気は持ち直しを続けると想定されるが、そのテンポが緩やかなものに止まるため、当分、物価に低下圧力がかかり続ける」との予想を繰り返した。

 また物価動向に影響する要因として、国際商品市況と経済のマクロ的需給バランスとともに、人々の先行きの物価への見方(物価観)を挙げた。副総裁は「物価が今後大きく下落するという見方が定着すると、実際の物価や賃金を押し下げる方向の力が働く」と警告したが「現在のところ、企業や家計の中長期的な物価観は、大きくは動いていないと判断している」と指摘した。

 物価の見通しの不確実性についても触れ「マクロ的な需要と供給のバランスが改善している度合いに比べると、物価下落幅が縮小するテンポが若干遅い印象を受ける」と指摘した。

 

 また最近、需要を内需と外需に分けて、いずれを重視するかという問題の立て方をされる例が多いことについては「単純な二者択一の関係として捉えるのではなく、波及効果を含め、成長の両輪として評価することが適当」としたうえで「(アジアなど)成長が著しい地域の需要を取り込んでいくことが、わが国が成長のエネルギーを得るための近道」と指摘した。

 

 (ロイターニュース 児玉 成夫記者)

(shigeo.kodama@thomsonreuters.com;03-6441-1836;ロイターメッセージング:

shigeo.kodama.reuters.com@reuters.net)

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