August 13, 2010 / 5:06 AM / 8 years ago

再送:指標予測=4─6月期実質GDPは前期比年率+2.3%、5四半期連続のプラス成長

*この記事は2日に配信しました。

 [東京 2日 ロイター] ロイターがまとめた民間調査機関の予測によると、16日

に内閣府が発表する2010年4─6月期実質国内総生産(GDP)1次速報の予測中央

値は前期比プラス0.6%(年率プラス2.3%)となり、5四半期連続のプラス成長と

なる見通し。2009年10─12月期(前期比年率プラス4.6%)、2010年1─

3月期(同プラス5.0%)からは減速するものの、年率プラス1%前後とされる潜在成

長率は明確に上回る見通しとなった。

 

 4─6月期についてエコノミストの間では「外需の減速と個人消費の減少を主因として

4─6月期の実質GDP成長率は、1─3月期の前期比年率プラス5.0%から大幅な減

速になる」(野村証券金融経済研究所)との見方が出ている。

 2010年1─3月期は、輸出の回復や、エコポイント制度、エコカー減税・補助金制

度など消費刺激策が奏功し、09年4─6月期(前期比年率プラス6.9%)以来の高い

伸びを記録した。

 リーマン・ショック後の経済活動の減速で、GDPの実額は09年1─3月期に

516.9兆円と03年7─9月期(514.2兆円)以来の低水準に落ち込んでいた。

その後は持ち直し、2010年1─3月期には538.7兆円と、リーマン・ショック前

のピーク時(08年1─3月期:565.4兆円)には届かないものの、水準を回復して

いる。

 <外需は鈍化も成長をけん引>

  

 項目別にみると、外需寄与度の予測中央値は、プラス0.5%と5四半期連続のプラス

となるものの、1─3月期(同プラス0.7%)から鈍化する見通しとなった。「アジア

向けを中心に輸出の回復に一服感がみられる一方、輸入が伸びたことから寄与度のプラス

幅は縮小する」(三菱総研)と指摘されている。

  

 実質GDPの6割弱を占める民間消費の予測中央値は、前期比プラス0.1%と5四半

期連続のプラスとなる見通し。ただ、1─3月期(前期比プラス0.4%)から大幅に減

速するとみられ、一部にはマイナスに転じるとの見通しも出ていた。伊藤忠商事では「エ

コカー補助金や家電エコポイントといった政策効果による耐久財消費の急拡大で、個人消

費は2009年4─6月期から増加を続けてきたが、2010年1─3月期に家電エコポ

イント対象製品改訂に伴う旧製品への駆け込み需要が生じた反動で、4─6月期は前期比

マイナス0.1%と5四半期ぶりの減少に転じる」と予想。「高校授業料無償化に伴い、

授業料などの支出が政府消費に振り替わることも、個人消費の押し下げ材料に働く」との

見通しを示した。この結果、外需寄与度が内需を上回り、成長は外需がけん引する姿が見

込まれている。

 設備投資の予測中央値は、前期比プラス0.9%と3四半期連続で増加し、1─3月期

(同プラス0.6%)からプラス幅拡大が見込まれている。信金中央金庫では「輸出・生

産の回復で収益環境が改善している大企業・製造業がけん引役であるが、中小企業にも持

ち直しの動きが波及しつつある」との見方を示した。

  

 <デフレーターは5四半期連続の前年比マイナス>

 名目GDPについては、3四半期ぶりにマイナスに転じるとの見通しが複数出ている。

名目GDPは1─3月期に前期比プラス1.3%と2四半期連続でプラスとなり、5四半

期ぶりに名実逆転が解消していた。GDPデフレーターの予測中央値は、前年比マイナス

1.8%と1─3月期(同マイナス2.8%)からマイナス幅が縮小するが「需要の弱さ

が続いていることもあり、上昇気味に推移した資源・エネルギー価格の最終財への価格転

嫁は今なお不十分なまま」(農林中金総研)との見方が出ている。

 

 2010年後半は9月末のエコカー補助金終了、12月末のエコポイントの終了に伴う

駆け込み需要から個人消費の持ち直しが期待されているが、世界的な在庫復元、景気対策

の一巡を背景に輸出の拡大ペースは鈍化する見通し。2011年には消費関連の政策効果

がはく落するため「雇用・所得環境の改善や投資活発化が遅れれば、景気低迷のリスクが

ある」(伊藤忠商事)という。

        

 各調査機関の見通しは以下の通り。(単位:%、外需は寄与度、デフレーターは前年比)

 

               前期比  年率   消費   設備   外需  デフレーター 

中央値          0.6 2.3 0.1 0.9 0.5 -1.8

最大値         0.9 3.6 0.2 2.4 0.8 -1.0

最小値        0.1 0.6 -0.2 0.0 0.3 -2.7

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

調査機関     予測者名  前期比 年率   消費   設備   外需  デフレーター 

         (敬称略)

三菱総研    森重彰浩 0.1 0.6 0.1 0.0 0.4 -2.1

農林中金総研  南武志 0.4 1.5 0.1 0.5 0.3 -1.6

モルガン・スタンレーMUFG証券 佐藤健裕 0.4 1.5 0.0 0.5 0.5 -2.7

三菱東京UFJ銀行 高山真 0.4 1.6 0.1 0.7 0.3 -1.3

伊藤忠商事      丸山義正 0.5 1.9 -0.1 0.9 0.5 -1.8

野村証券金融経済研 木内登英 0.5 1.9 -0.2 1.7 0.3 -1.8

みずほ証券リサーチ&コンサル 宮川憲央 0.5 2.0 0.1 0.9 0.4 -1.6

第一生命経済研 新家義貴 0.5 2.1 -0.2 1.0 0.5 -1.6

大和住銀投信投資顧問 柿沼点 0.5 2.1 0.2 1.2 0.5 -1.0

信金中央金庫  角田匠 0.5 2.2 0.0 1.1 0.6 -1.9

日本総研    大竹重寿 0.6 2.3 0.1 0.4 0.5 -1.6

大和総研    熊谷亮丸 0.6 2.3 0.1 0.8 0.4 -2.3

三菱UFJモルスタ景気循環研 鹿野達史 0.6 2.4 0.1 0.9 0.7 -2.1

明治安田生命 小玉祐一 0.6 2.6 0.0 1.8 0.5 -1.7

JPモルガン  足立正道 0.7 2.8 0.2 1.9 0.5 -1.7

マネックス証券 村上尚己 0.7 2.8 0.2 2.4 0.3 -2.5

バークレイズ・キャピタル 森田京平 0.8 3.3 -0.1 1.7 0.5 -1.9

みずほ総研   草場洋方 0.8 3.4 0.1 0.9 0.8 -2.0

ニッセイ基礎研 斎藤太郎 0.8 3.4 -0.1 0.2 0.8 -2.2

日興コーディアル証券 岩下真理 0.9 3.6 0.1 2.0 0.4 -1.5

  

  (ロイターニュース 武田晃子)

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