August 24, 2010 / 11:51 AM / 9 years ago

WRAPUP2: 首相・財務相が相次ぎ円高けん制、具体策なく進行止まらず

 [東京 24日 ロイター] 外国為替市場で円相場が1ドル=84円前半と15年ぶりの円高水準に上昇し、日経平均株価が9000円を割り込むなか、24日午後には菅直人首相と野田佳彦財務相が相次ぎ円高をけん制した。ただ、円高阻止に向けた具体策は示されず、円高進行に歯止めはかかっていない。市場は政策不在を突くように、政策催促相場の様相を強めている。

 為替市場でドル/円相場が直近の円高水準を突破し、15年ぶりの水準を付けた24日夕、野田財務相は臨時会見に臨み、「足元の為替の動きは明らかに一方向に偏っている。重大な関心を持ち、極めて注意深く見守っていく」とこれまでよりもけん制トーンを強めた。しかし、市場が警戒している為替市場での円売り介入については「コメントしない」と従来の発言にとどめ、為替市場に円買い安心感を広める結果となった。

 その後には、菅首相も円高に言及。「為替の急激な変動は好ましくない」と懸念を表明したが、円高対策を含めた追加経済対策については「経済界からも話を聞き、検討を進めていきたい」と述べるにとどまり、円高進行には歯止めがかかっていない。

 ただ、野田財務相は84円台前半までさらにドル安/円高が進行すると記者団にあらためて「G7声明の趣旨を踏まえて適切に対応する」と述べ、けん制度合いをさらに強め為替介入も排除しない姿勢を示唆している。

 24日午後に菅首相と会談した日本労働組合総連合(連合)の古賀伸明会長は、円高対策を盛り込んだ追加経済対策を政府に要請。雇用創出や地域活性化などとともに、円高対策の必要性を強く訴えた。具体的には「経済実態とかい離した急激な円高は経済・雇用に深刻な影響を及ぼす」とし、「背景にある世界経済の成長鈍化・デフレ基調に対する国際的対応・連携が必要」と主張。政府と日銀が一体となった機動的かつ適切な経済・金融政策を要請するとともに、「G7(7カ国財務相・中央銀行総裁会議)の開催を求め、外国為替相場の安定に向けた国際的取り組みを呼びかける」べきと踏み込んだ。

 古賀会長によると、こうした連合の要請に対し、菅首相は「可能な限り早く対策を打ち出したい」と応じ、G7開催については、日銀の白川方明総裁ら中銀トップが出席し、今週末に開催される米ワイオミング州ジャクソンホールでのシンポジウムの結果を聞いて対応したいと述べたという。菅首相は25日に日本経済団体連合会(経団連)など経済3団体と会談、その後の民主党の提案などを踏まえて追加経済対策の策定に本格的に着手する。

 

 日銀の追加金融緩和を含め、政府・日銀の政策不在を突くように市場は政策催促相場の様相を強めている。野田財務相は臨時会見で、経済界などから、政府・日銀の円高対策の遅れが急速な円高進行の原因だとの批判が出ていることに対し、菅首相が23日に白川日銀総裁と電話で協議し、今後も「必要に応じて直接(首相と日銀総裁が)お会いするかどうかも含め検討があると思う」とし、直接会談の可能性に言及。「日銀とは緊密な連携をとっていくことが大事だ。機動的に適切に対応することが必要」と強調した。

  (ロイターニュース 伊藤純夫記者 吉川裕子記者)

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