[東京 14日 ロイター] 内閣府によると、日本の2010年の名目国内総生産(GDP)は米ドル換算で5兆4742億ドルと中国の同5兆8786億ドルを初めて下回り、米中に次ぐ世界第3位となった。米国は同14兆6602億ドルだった。
GDPの発表後に会見した与謝野馨経済財政担当相は「中国経済の躍進は隣国として喜ばしい」とした上で、「東・東南アジアを含めた地域経済が一体的に発展する礎のひとつとなっている。経済関係に関しては、日中のさらなる友好関係を深めていきたい」と述べた。
また、枝野幸男官房長官は「隣国の経済発展は歓迎すべきこと」との見解を示した上で、1人当たりGDPは日本が中国の約10倍だと指摘。「この豊かさをしっかり生かし、近隣の経済発展を取り込むことで、次世代に今の豊かさをしっかり伝えていくことが重要だ。そのためにも新成長戦略などを着実に進めたい」と語った。
日本の名目GDPは60年代後半、当時の西ドイツを抜き世界第2位となった。